【週１の白髪対策】オイルパックでシャンプーでは落ちない酸化汚れを落とし黒髪を増やす！

　白髪の研究はまだ発展途上です。白髪は、髪に色素を届ける色素幹細胞の働きが維持できなくなって生まれることがわかったのも、つい最近の2009年のことです。

　そのため、白髪を治す薬や治療法はまだ研究段階ですが、あきらめる必要はありません。まだ解明されていないだけで、治らないわけではないのです。

　私自身も、20代後半の頃、急に白髪が増えて悩んだ時期がありますが、いろいろなケアを模索する中で、白髪の改善には「染める」以外にもできることがたくさんあると突き止めました。

　そして、実際、私が勧めるケアを取り入れることで、白髪の数が減ったり、白髪が黒髪に変わっていったりした人が続出しています。日々の洗髪やマッサージなど、できることから白髪対策に取り組んでみてください。

週に１度のスペシャルケア　その効果は絶大

　日々の洗髪に加え、ぜひ取り入れていただきたいのが、「オイルパック」です。頭皮には、シャンプーでは落とせない汚れが残っています。それが、過酸化脂質です。

　過酸化脂質とは、皮脂が分泌されてから時間がたって酸化した汚れのこと。皮脂は、汗やホコリだけでなく、シャンプーやコンディショナーなどのすすぎ残しと混ざり、少しずつ過酸化脂質に変わります。

　過酸化脂質は、毛穴にこびりつき、髪の毛を生み出す毛母細胞や、髪の毛を黒くする色素細胞の働きを阻害します。

　この過酸化脂質を取り去るためのスペシャルケアが、オイルパックです。化粧落としのオイルクレンジングと同様、オイルで脂を溶かし出して除去します。

　オイルパックには、植物性の天然成分100％のオイル（セサミオイル、ホホバオイル、アーモンドオイルなど）を用います。

　オイルは、食用ではなく化粧品用の、マッサージオイルとしてドラッグストアなどで販売されているものを使ってください。比較的安価で入手しやすいものとしては、セサミオイルがお勧めです。

　オイルパックのコツは、頭皮全体がしっとりするよう、１回に20㎖とたっぷり使うこと。量が少ないと、酸化汚れが浮き出しにくくなってしまいます。

　頭皮全体にオイルをしっかりなじませたら、頭をタオルで包んで15分間放置したあと、基本の「シャンプー２度洗い」で流します。

　頭皮に蓄積した過酸化脂質は、いわば歯石のようなもの。歯のクリーニングと同じで、頭皮を健康な状態に戻すには、一度、徹底的に除去する必要があります。

　これまでに蓄積した酸化汚れを集中的に取り去るには、まず1週間に1回、おおよそ1カ月に4回はオイルパックを行います。以降は月に2～3回のペースで続けていくとよいでしょう。

　頭部には、大きく分けて、

❶おでこの上に広がる前頭筋

❷耳の上から頭部の横にかけて広がる側頭筋

❸頭の後ろから首にかけての後頭筋という３つの筋肉があります。

　これらの筋肉がこわばると、頭皮の血流も悪くなってしまいます。「頭皮あいうえおマッサージ」は、首回しで後頭筋や首の筋肉をほぐしたあと、側頭筋と咬筋（あごの両サイドにある筋肉）を重点的にほぐします。

　両手で頭を支えて行うことで、頭の重みを利用して頭の筋肉全体にストレッチ効果が加わって効率よくほぐすことができ、頭部の細かい血管のすみずみまで血液をじゅうぶんに送り込むことができます。

　頭皮あいうえおマッサージは、できれば朝昼晩の1日3回行うのが理想ですが、無理であれば、帰宅後の夜に実行しましょう。日中の緊張・活動状態をつかさどる交感神経優位の状態から、心身をリラックス・休息モードに導く副交感神経優位への状態へ、自律神経のスイッチを切り替えるきっかけづくりになります。

1　髪の毛全体をお湯で流す

2　オイルを塗る

頭頂部から放射状に、10本くらいのラインを描くようにして、オイルを頭皮全体に広げる。オイルは20㎖を目安に、たっぷり使う

3　頭皮をマッサージする

手根（手のひらの付け根にある膨らんだ部分）を使い、頭皮をギュッギュッと上に持ち上げるようにマッサージしたあと、後ろ回りに円を描くように回す

4　タオルを巻いて15分間放置する

頭皮全体のマッサージが終わったら、タオルをターバンのように頭に巻き、15分間放置する

5　洗い流す

37～39℃のお湯でざっと流したあと、シャンプーで洗い流す