ゆすぐ洗顔は肌にとって危険な習慣
日本の女性の多くは「肌の汚れは、できるだけきれいに落としたい」と思っていて、メイクも皮脂も古くなった角質も、しっかり落とさないと気がすまない人は少なくありません。
そのため、石けんやクレンジング料を肌に乗せて、お湯や水でしっかり洗い流す洗顔法は、日本ではごくあたりまえの習慣です。
しかし実は、このような洗顔は「 洗い過ぎ」 であり、知らず知らずのうちに、肌を守るために必要な角質や皮脂を取り過ぎてしまっているのです。
適度の皮脂は、水分が逃げるのを防ぐとともに、外界の刺激から守るバリアとなっています。
しっかり洗顔することで必要以上に皮脂や角質が奪われると、潤いが足りず、シワができたり、肌本来の透明感が失われたり、あるいは肌がデリケートになって、炎症を起こしやすくなったりします。
さらに、肌への過度の刺激が常態化すると、ターンオーバー(細胞の生まれ変わり)が乱れるうえ、コラーゲンの減退も加速し、肌の弾力低下につながります。
その点で、摩擦の少ない乳液で汚れを浮かせ、ゆすがずに拭き取って汚れを落とす「タオル洗顔」は、肌への負担が軽く、理に適っていると考えます。
より少ない摩擦で拭き取るコツがある
「たった2回拭くだけのタオル洗顔では、メイクが、乳液と混ざって肌に残るのでは?」と心配するかたもいらっしゃるかもしれません。
しかし、多少の化粧品が残ったとしても、それはごく微量です。洗顔料には、界面活性剤など、肌の負担になる成分が少なからず使用されています。
洗顔料を肌にのせたり、万が一にも洗顔料のすすぎ残しがあったり、ということに比べたら、肌への負担はごく小さいものです。
タオル洗顔をうまく行うコツとしては、タオルの表側を顔にのせる際に、少し長めに(5秒以上)タオルを置くようにしてください。
乳液がタオルに吸着されるので、タオルの裏面を使って乳液を拭き取るときに、力を入れすぎず、より少ない摩擦で拭き取れます。
また、タオルのほどよい温かさで皮膚を蒸らすと、毛穴の奥の汚れも浮かせるので、洗顔料による洗顔よりも、効率よく汚れが落とせます。
肌の不調や老化を感じているかた、美しくみずみずしい肌を取り戻したいかたは、タオル洗顔を試してみるとよいでしょう。