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【高血圧】【認知症】「血管しごき」は血管の専門医が勧める長寿の秘策

自分の手を使って、血管を柔らかくする

「いつまでも若々しくありたい」「健康で長生きしたい」というのは、誰もが望んでいることでしょう。では、そのためにたいせつなことは何だと思いますか?

「血管を柔らかく保つこと」と答えるのは、血管研究の専門医であり、大阪市立大学医学部名誉教授の井上正康先生です。

「『動物』である私たち人間は、『動』き続けることによって、全身のメカニズムを正常に機能させています。特に、筋肉を動かすことが大事。というのも、筋肉の中・筋肉の間・筋肉と骨の間には、血流の要となる『動脈』が走っています。筋肉を動かすことによって動脈が刺激されると、血流がよくなって、血管の柔らかさが維持されるので、長生きにつながるというわけです。

とはいえ、コロナ禍で外出しづらい昨今。またお天気の都合もありますし、毎日外に出て、歩いたり走ったりして筋肉を動かすのは、なかなか難しいですよね。

そこでご紹介するのが『血管しごき』。自分の手で筋肉を物理的に動かすことで、筋肉の奥深くにある動脈を刺激し、血管を柔らかくするのです。例えば、15分かけて全身の血管を丁寧にしごくと、30分マラソンをしたのと同等の血流アップ効果が得られます」(井上教授)

降圧、認知症予防、美肌、さらにむくみ解消にも!「血管しごき」は超万能

「実際、患者さんの中には、『血管しごき』で血圧が下がって降圧剤が不要になった人もたくさんいます。また、筋肉を動かせば、筋肉に指令を出している脳の神経細胞を刺激することにもなるので、脳血流までアップ。脳卒中や認知症の予防効果も得られます。さらに『血管しごき』は、動脈だけでなく静脈・毛細血管・リンパ管も一気に刺激できるので、美肌効果も得られます。

『血管しごき』のやり方は簡単です。例えばふくらはぎや太もも(写真↑)などの皮膚に、手のひら全体を押し付け、筋肉を回転させるように(ぞうきんを絞るように)手を動かします。組織の奥深いところにある動脈を刺激する意識で行ってみてください。

或いは、足と体幹をつなぐ鼠径部(足の付け根。写真↓)の血管をしごくのもお勧めです。むくみや足のだるさの解消にも効果的ですよ」(井上教授)

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【鼠径部の血管しごきのやり方】
1.

イスにすわり、軽く足を伸ばす
2.
両手の4本の指を両側の鼠径部に当て、指を奥に沈めるように押し付け、上下や左右にずらしながら、奥にある血管をしごくイメージでマッサージする
・・・


『ゆほびか』2021年10月号の誌面では、より詳しく「血管しごき」のやり方をご紹介しているほか、さまざまな病気・症状に効く足のもみ方を集めました。ぜひお役立てくださいね。

大特集は「足をもむだけで病気が治る!やせる!運がよくなる!」

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