前田教授の遺した野菜スープが「最強」である理由
今回は、体にめちゃくちゃいい野菜スープの作り方をご紹介しましょう。
抗がん剤研究の世界的権威で、2021年に亡くなられた熊本大学名誉教授の前田浩先生が遺した「最強の野菜スープ」です。
なぜ、「体にめちゃくちゃいい」のか?
なぜ。「最強」と謳えるのか?
故・前田浩教授は、体の必要な所(例えばがんになった部位)に薬を届け効果的に働かせるドラッグ・デリバリー・システム研究の世界的なパイオニアで第一人者でした。
1989年には、前田教授は「ウイルス感染で宿主を殺すのはウイルスではなく活性酸素であること」を世界で初めて証明し、世界的に注目されました。
そんな前田教授が、万病の元である「活性酸素」の害を封じ込めるために開発し、毎日飲んでいたのが、多種類の野菜を煮た「最強の野菜スープ」です。
活性酸素は老化や生活習慣病を招く元凶にもなる
活性酸素とは何か、簡単に説明しましょう。
呼吸で取りこんだ酸素、紫外線、放射線、化学物質、排ガス、ウイルス感染のほか、タバコ、アルコール、脂肪の多い食事、食品添加物、さらにはストレス、過労、睡眠不足、過度な運動により、私たちの体内では、日々、活性酸素が発生しています。
活性酸素は、酸素が変質した攻撃性の高い猛毒物質で、体内に侵入してきたウイルスや細菌を殺す役割を果たしています。
しかし、必要以上に増えると、わたしたちの細胞内の遺伝子までも酸化して障害を招きます。
そのため、私たちの体には、不要な活性酸素を消し去る抗酸化物質を作る働きがあるのですが、この働きは加齢とともに低下し、活性酸素を処理しきれなくなるのです。
その結果、シミ、シワ、白髪、白内障などの老化現象のほか、がんや動脈硬化、アルツハイマー病などの生活習慣病を招きます。
実に、病気の9割は、活性酸素が原因と言われています。
前田教授が遺した「最強の野菜スープ」は、体内の活性酸素を強力に消去する役割が期待できるのです。
もともと植物としての野菜には、厳しい紫外線や病原菌、害虫などから身を守るため、「ファイトケミカル」やビタミン類、グルタチオンなどの多種多様な抗酸化物質があります。
しかし、それらの抗酸化物質は、野菜の固い細胞壁に囲われているので、野菜を生のまま噛んだり、ジュースにして飲んだりしても、抗酸化力はあまり期待できません。
固い細胞壁は、どうしたら壊れ、中の抗酸化物質を摂取しやすくなるのでしょうか。
その答えが、野菜スープです。
野菜を煮ると、細胞壁が壊れ、細胞内の80%以上の成分が、煮汁に溶け出すのです。
そして、野菜の抗酸化力は、10~100倍に増強することが、前田教授のグループが行った実験で確かめられているのです。
「最強の野菜スープ」の作り方はとてもシンプル!
では、どんな野菜を、どのように調理すれば、抗酸化力に優れた野菜スープが出来上がるのでしょうか?
野菜が柔らかくなるまで30分ほど煮る。
これだけです!
これだけで、野菜の細胞壁が壊れ、抗酸化物質が煮汁に溶け出します。
しかも、溶け出した抗酸化物質は、比較的安定し、冷凍しても、加熱しても壊れません。
つまり、作り置きにも向いているのです。
ただし、その効果を最大限引き出せるようにするには、いくつかのコツがあります。
①多種類の抗酸化物質を摂取できて相乗効果が高まるよう「野菜は旬の野菜を中心に5~6種類以上を使う」
②タマネギ、ニンジン、カボチャ、キャベツ、ジャガイモなどは「定番の野菜として常備しておく」
③ホウレンソウ、ブロッコリー、コマツナ、シュンギク、モロヘイヤ、シソ、パセリなど「緑の濃い葉物野菜を必ず入れる」
④「野菜の皮や切れ端も使う」と、抗酸化物質が豊富で、スープにすれば野菜のフードロスもない
⑤例えば、野菜が300gならば水は900mlと「水の分量は野菜の3倍が目安」
これらのコツを踏まえて、各種野菜を切り、水を入れて、30分煮るだけ。
煮あがった「野菜スープ」は、そのまま野菜ごろごろのスープとしていただくのでも、ミキサーやハンドブレンダーでポタージュスープとしていただくのでもOK。
そして、しみじみおいしい!
野菜そのものの味が楽しめます。
味に変化をつけて楽しむことも簡単です。
できあがった野菜スープに、お好みの調味料を隠し味程度に少し加えたり、煮込むときにお好みのだしを加えたりするだけ。
それだけで、料理としての味わいがグッと広がり、野菜以外の栄養成分を加えることもできます。
いただくのは1日に1~2回。
1回の量の目安は、大きめのカップ1杯(250~300ml)です。
作り方は驚くほど簡単!その健康効果は折り紙つき!
すでに多くのかたがたが、「最強野菜スープ」を日々の食生活に取り入れています。
女優の前田美波里さんは、以前は野菜は生のままサラダにしてとっていたのですが、4年前から野菜スープにすると、体がポカポカ温まり、元気が湧いてくると言います。
東京大学名誉教授・熊本県立劇場館長の姜尚中さんは、コロナウイルスが世界で猛威をふるうようになってから、原因不明の体調不良に悩まされていました。
それを心配した奥様が作る野菜スープを、前夜の早めの夕食から16時間後の朝食時に飲む食習慣にすると、3カ月が過ぎた頃にはみるみる元気になり、まるで「二度生まれ」の新鮮な感覚を取り戻しました。
姜さんは「前田教授に感謝の気持ちを伝えたかった」と言います。
ほかにも、固形物が喉を通らないほど肥大化した喉頭がん患者の命をつないだり、子宮頸がんの希少な小細胞がんと闘病する患者の命を支えたり、その恩恵を受けているかたは枚挙にいとまがありません。
作ってみると、驚くほど簡単。
しかも、しみじみおいしい。
どうぞあなたの体にも、「最強の野菜スープ」をお役立てください。
現在発売中の『ゆほびか』2023年1月号では、
「野菜の抗酸化力が最大100倍に!病気・老化を撃退!
前田美波里さん、姜尚中さんも愛飲!
前田浩教授が遺した〈最強の野菜スープ〉」
と題する6ページにわたる記事を掲載しています。
詳しい作り方も、たくさんの写真とともに紹介しています。
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