人を救うための言葉が「呪いの言葉」にもなってしまう
皆様は、次の5つの言葉を使ったことはありませんか?
「和を乱さないようにね」
「がんばって」
「何度も言ったよね」
「もっとやれる!」
「大丈夫だから」
これらの言葉は、通常、人にポジティブな気持ちやよい影響を与える『人を救う言葉』です。
しかし同時に、人とあなた自身の人生を壊す『呪いの言葉』にもなり得てしまうのです。
このように警鐘を鳴らすのは、今、大注目の犯罪心理学者である出口保行先生です。
22年に渡り、犯罪心理学者として1万人を超える犯罪者・非行少年の心理分析を行ってきました。
犯罪・非行については、殺人や暴力、詐欺、万引き、援助交際など多種多様ですが、1つ共通点があるといいます。
それは、子ども時代に親や周りの大人たちから「呪いの言葉」をかけられてきたということです。
「呪いの言葉」というと「バカ」「死ね」といった乱暴な言葉を連想する人もいますが、実は違います。
真の呪いの言葉というのが
「みんなと仲良く」
「がんばりなさい」
などの、誰もが使うポジティブな言葉なのです。
そして、これらの言葉の類義語こそ、冒頭でご紹介した5つの言葉であり、大人の人間関係を悪化させる一因になってしまうもの。
犯罪や非行とまでいかずとも、言葉の使い方を間違えてしまうとあなた自身や他者を傷つけ、不幸のどん底に陥れるきっかけになってしまうのです。
一般的に「よい」といわれている言葉でも、実際相手に伝えてみると「いい迷惑」という顔をされてしまう場合は少なくありません。
ですから、「よかれと思って」「相手の為に」という思いと共に、先の5つの言葉が頭に浮かんだら、一旦自分以外の人だったらどう対処し考えるか、相手や第三者目線で考えることが大切です。
自分の見方・考え方の偏りに気づく方法
でも、それがなかなか難しくて人間関係に悩む人が多いのも事実……!
「そんなときは、自分そして他者の気持ちを考え、振り返ることができる『ロールレタリング』がお勧めです」と出口先生。
一体どんな方法なのでしょうか?
早速お伝えしていきますね。
ロールレタリングは、特定の人に手紙を書き、次に相手から自分への手紙(返事)を書く……これをすべて自分一人で行う方法です。
手紙は相手に見せる必要がありませんから、自分の素直な気持ちを書き出すとともに、手紙を受け取った相手の気持ちをじっくり考えて返事を書くことで、自分の気持ちを客観視することができます。
すると、自分の見方・考え方の偏りに気づき、気持ちがスッキリ変わってきます。
手紙を書く相手は、両親や祖父母、きょうだいなど、人格形成に深く関わった人、もしくは対人関係でトラブルが発生している人に向けて書くことをお勧めします。
発売中の『ゆほびか』2023年3月号では、さらに詳しい「救う言葉・呪いの言葉」の具体例や使うべき場面・使わない方がいい場面の解説、人間関係の問題を受け止めるためのトレーニング方法などをご紹介しています。
本特集をお読みいただければ、あなたやあなたを取り巻く多くの人の幸せ、生きやすさが向上していくはずです。
ぜひ、お手に取ってご確認ください。
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