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【血管の老化】を防ぐためにちょっと変えたい朝の習慣とは?

あなたが朝イチでしていることは何?

あなたは、朝、まず最初にすることは何ですか?

トイレ?

そうですね。
まず、おしっこは出さないとね。

次は何でしょう?

もし、「コップ1杯の水を飲みます」とか、「白湯を飲みます」と言うのであれば、ちょっと順番を見直しましょう。

寝ている間にたまったおしっこを出すように、寝ている間に口の中にたまった細菌を吐き出すのです。

口内細菌数は、起床時が最も多くなり夕食後の30倍。
歯磨きをていねいにする人でも、唾液1mlの中にいる細菌数は、ウンチ1gに含まれる細菌数の10倍になるといいます。

ああ、それを水や白湯で飲み込んでいると想像してください。
やはり、順番を見直したほうがいいですよね。

朝、起きたら、飲み物を口にする前にまず「口をゆすぐ」が正解です。

では、朝の歯磨きはいつも、朝食の前ですか、朝食後ですか?

もし、「ごはんを食べたらどうせ磨くから、食べる前は磨かない」と言うのであれば、これも見直しましょう。

あなたに歯周病があればなおさらです。

「血管の老化防止には口の健康が第一」と、オーラルケアの重要性を説く栗原ヘルスケア研究所所長・歯科医師の栗原丈徳先生は言います。

「歯周病は、口の中だけの病気と考えているかたも多いと思いますが、歯周病菌は、歯肉の血管から全身に流れ、さまざまな病気を誘発することが、近年、わかってきました。
 歯周病菌が血管に侵入すると、血管内で慢性的な炎症が起こり、血管の内壁が厚くなって、動脈硬化を引き起こしてしまいます。
 そして、動脈硬化によって血管内にプラークができると、血栓が発生し、心筋梗塞や脳梗塞が起こる可能性が高くなり、命にまで危険を及ぼしてしまいます。
 歯周病の人は、そうでない人と比べて、心臓病のリスクが2~3.6倍というデータがあります。さらに、歯周病が進行した人が心筋梗塞を発症すると、死亡率は2倍になるという報告もなされているのです。
 そのほか、歯周病によってリスクが上がる病気は、脳卒中、糖尿病、誤嚥性肺炎、メタボリックシンドローム、関節リウマチ、子宮内膜症、骨粗鬆症などがあげられます」

歯周病菌が動脈硬化を引き起こし、さまざまな病気を招く!

歯周病菌、怖いですね~。

でも、飲み込んでしまえば、胃酸で死滅するんじゃなかったっけ?
そう思った人がいるかもしれません。

「実際、これまではそう考えられてきました。
 しかし、その一部は腸まで到達し、腸内細菌のバランスを乱すことがわかってきました。
 最近では、歯周病菌によって大腸がんのリスクが増加するのではないか、という指摘もされています」

(栗原丈徳先生)

大腸がんのリスクまで!

これは、朝ごはんの前に歯磨きをして、寝ている間に増えた歯周病菌をかきだしたほうがよさそうですね。

わかりました、栗原先生。
朝ごはんの前に歯磨きをすればいいんでしょ?

で、やっぱり、食べた後も、また磨いたほうがいいんですよね?

「歯ブラシだけでは、歯周病の原因となる歯垢を取り除くことはできません。
 歯垢の除去率は、歯ブラシだけだと61%、デンタルフロスと併用で79%、歯間ブラシと併用で85%というデータがあります。一方、日本人はデンタルフロスや歯間ブラシの使用者が少ないのが残念です。
 朝の新習慣として、口をすすぐ、食前の歯みがきをする、食後の歯みがきはデンタルフロスや歯間ブラシも使うことをお勧めします」

(栗原丈徳先生)

うわぁ、なんだか大変そう!

でも、習慣にしてしまえば、それがあたりまえになりますよ。

ウンチよりも多い口内細菌と、さまざまな病気を招く歯周病菌を飲み込んでいたこれまでの習慣のほうがおかしかったのかもしれません。

朝起きたら、まず口をゆすぐ。

食べる前に歯磨き。

食べた後の歯磨きは、デンタルフロスや歯間ブラシも使う。

いつまでも血管を若々しく保つための、朝の新習慣です。


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歯磨きから食べ方までここをちょっと変えるだけ!
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「血管が若返る新習慣」

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