髪のコシとハリが即座によみがえる!
私は整体師という仕事柄、体や体調で気になることがあると、自分の体を使って、治療法を研究します。その過程で、従来の治療法にない、新たな発見をすることもあります。
その中で、これはすごい発見だと自負しているのが、今回ご紹介する「女性ホルモンのツボ」です。これは私が見つけたツボで、おへそから親指幅1本半上にあります。
このツボの何がすごいかというと、押すとすぐ、髪や肌にうるおいやハリが生まれます。つまり髪と肌に即効性があるのです。
続けて刺激することで、薄毛や初期の脱毛も改善へと向かいます。しかも、この変化も比較的、早く現れるのです。
何を隠そう、私自身の薄毛をこのツボでよくすることができました。まずは、そのエピソードからお話ししましょう。
「ここ、ハゲてきていない?」と、知人に指摘されたのは、4~5年前です。鏡でチェックすると、耳の上あたりの髪がまばらになり、地肌が透けて見えていました。
当時の私は、まだ30代半ば。その若さで、早くも薄毛かと非常に寂しい気分になりました。そこで、薄毛に効くツボの研究に着手したのです。
人間の体には365個のツボがあるといわれています。ツボとは簡単にいうと、押すとビーンと響く感覚が得られる場所です。私は1年以上かけて、それらの中で最も髪に響くツボはどこかを研究しました。
その結果、「髪に最も効くのはここ」と確信したのが、女性ホルモンのツボだったのです。前述したように、このツボの最大の特長はその即効性にあります。
私の場合、力なくペタンとしていた耳上の髪に即座にコシが生まれ、髪自体も太くなったように感じられました。やがて、薄くまばらだった髪が生えそろい、それ以降、薄毛を指摘されることは一切なくなったのです。
性ホルモンを産生する副腎の緊張をとる
なぜ、女性ホルモンのツボは、こんなに早く効果が出るのでしょうか。その理由として、私はこのツボが副腎に作用するからではないか、という仮説を立てています。
髪や肌以外に、このツボでどこが変化するかを観察したところ、副腎の緊張がとれることに気がつきました。副腎とは左右の腎臓の上にある、小さな臓器です。
副腎は皮質と髄質の2つに分かれていますが、そのどちらからも生命活動に必要なホルモンが産生されています。その中の一つが性ホルモンです。
一般的に、産後や、子宮など女性器の手術後には抜け毛が増えます。これは性ホルモンの状態が急激に変化するからで、髪と性ホルモンには関連性があるということです。
おそらくですが、副腎の緊張が緩むと、この性ホルモンの産生が活性化するのではないかと思います。ホルモンはごく微量で作用しますから、それがわずかな違いであっても、髪や肌に変化が出るのではないかと考えています。
おでこや頬のツヤ、スベスベ感もアップする
自身の薄毛改善で手ごたえを感じた私は、施術でもこのツボを使うようになりました。すると予想どおり、女性や若い人の薄毛に、かなりの効果が見られたのです。ただ、1つだけ難点がありました。患者さん自身でこのツボを押そうとすると、響く場所がうまく見つけられないのです。
先にツボの場所を「おへそから親指幅1本半上」と説明しましたが、正確にいうと、そこにあるコリコリした硬い部分を刺激すると強烈な痛みとともに、即効性が得られます。ところが、一般の方が自分で押しても、そのコリコリをうまく刺激できないのです。
そこで、私は誰でも簡単にこのツボを刺激できる方法を考案しました。(基本的なやり方は、下図参照)まずツボを刺激する道具として、ツボ押し棒やペンなど棒状のものを準備します。
女性ホルモンのツボ刺激のやり方
始める前に、髪の毛の弱っている部分はないか触って確認。鏡で顔の肌ツヤを確認
使用するもの
先端の丸い棒(100円ショップなどのツボ押し棒や、キャップの先端が丸いボールペンのフタ部分など)
①あおむけに寝る。へその真上、親指幅1.5本分の位置に棒を垂直に当てる
②息を吐きながら、棒を時計回りにグルグルと回しつつ、体の奥深くに棒の先端を入れていく。刺激により、痛くて汗が出ることもある
③ゆっくり30回ほど回す。棒が奥に入っていくタイミングで息を吐くとよい
あお向けに寝て、その棒を女性ホルモンのツボに当てたら、そのまま、棒の先端を時計回りに30回グルグルと回します。回す動きの中で、必ず前述のコリコリを刺激できているので、力を入れて押す必要はありません。
実際に患者さんに試してもらったところ、棒を回している最中に汗が吹き出てきた、というかたもいました。体が熱くなる、背中に響く感じがする、というのも効いているサインです。
最初のうちは効果を見るために、実践の前後で、髪や肌の状態を比べることをお勧めします。髪の状態は部位によって違うので、前髪や頭頂部、左右の側頭部の髪など、いろいろな部位を触ってみてください。前髪はコシがあるけど、頭頂部の髪は弱々しいなど、場所によって状態が違う人が多いかと思います。
それらの差が、このツボを刺激するとなくなります。肌はカサつきがちな手の甲のビフォーアフターがわかりやすいでしょう。そのほか、おでこやのツヤ、スベスベ感などもグッと増します。
このツボ刺激は食後を除けば、いつ行ってもかまいません。就寝前、寝転んだついでに、続けやすいのではないかと思います。また、副腎の緊張がとれるので、副腎疲労からくる倦怠感や集中力の低下にも効果が期待できます。
ただし、腹部動脈瘤のある方、妊娠中の方は、このツボを刺激するのは控えてください。