「この美しい音楽を多くの人に伝えなくては」
―――「オルゴールの美しい響きが、自律神経を整えて自然治癒力をアップする」ということをご存じでしょうか。
今から50年前、日本オルゴール療法研究所の佐伯吉捷（よしかつ）所長は、「スイス製のオルゴールが胎教にいい」と聞き、奥様のおなかにいる胎児に聴かせようと探し求めました。しかし、当時の日本にはスイスオルゴールは見当たりませんでした。
2年後、ヨーロッパでついにスイスオルゴールに出合いました。その音色を聴いたとき、その響きの美しさに佐伯さんは強い感動を覚えました。そして、「この美しい音楽を多くの人に伝えなくては」と決心し、スイスオルゴールを日本に紹介する活動を始めたのです。
これまでオルゴール普及のコンサートは1万5000回に及びます。
そのうち、しだい増えたオルゴール愛好家たちから
「オルゴールを聴くとよく眠れます」
「長年悩んでいた耳鳴りがなくなりました」
「高血圧が正常になりました」
といった健康効果が聞かれるようになりました。
阪大など５大学でオルゴールの研究を敢行
そこで、佐伯さんはオルゴール療法研究室を立ち上げ、大阪大学など5つの大学で、スイスオルゴールが及ぼす脳波や脳の血流、神経への影響などを測定しました。
関西大学保健管理センターでは、自律神経の状態を示すLF Powerの数値を「10分間の安静→スイスオルゴールを15分聴く→20分間の安静→スイスオルゴールをまた15分聴く」という流れで測定。すると、オルゴールを聴いているときだけ明らかに数値が落ち着き、オルゴールで「ストレス状態」が「リラックス状態」に変化することが判明したのです。
その測定に使われたオルゴールの名曲が「パッヘルベルのカノン」です。
『ゆほびか』2021年3月号では、この「パッヘルベルのカノン」をはじめ、佐伯さんが実際にオルゴール療法に使っている世界各国の貴重なオルゴールの全12楽曲を新規収録したCDを付録しています。
興味のあるかたはどうぞお手にとってみてくださいね。
