母親の言葉を今でもよく覚えている
あいはら友子(以下、あいはら)冠二郎さんといえば、演歌界の大御所でありながら、昔からずっと明るく元気でいらっしゃいます。歌う姿は、ワクワク感に満ちあふれている印象があります。
冠二郎(以下、冠) 歌うことは、自分にとってはいちばんの喜びで、一生の仕事だと思っています。その気持ちが、皆さんの目にワクワク感として映っているのなら、ほんとうにうれしいですね。
あいはら 来年には、なんと芸能生活55周年を迎えられるということ。ほんとうにおめでとうございます。これまでに「歌をやめたい」と思うようなつらい時期などはなかったのでしょうか?
冠 何度もありました。それでもくじけなかったのは、「ここでやめたら、ご先祖様の顔や故郷を汚してしまうかもしれない。そんなことは絶対にダメだ」と考えたからです。あとはやはり、周りにいた人たちへの思いもありました。
あいはら といいますと?
冠 まずは母親です。そもそも、芸能界入りに反対していた父親を説得してくれたのは母親でした。
母親に、歌をやめたいと一度だけ相談したことがあるんです。そのとき、「お前は私の血と肉でできた男だよ。『待てば海路の日和あり』というように、日の当たるときが必ず来るから」と、強く励ましてくれたのは、今でもよく覚えています。
あいはら すてきな言葉ですね。
冠 そして実際、その言葉から2年後に、紅白歌合戦に初出場できたんです。
あいはら 才能と努力があったのは言うまでもありませんが、ご先祖様や故郷、そしてお母様のことを思い、感謝することによって、運が強力に後押ししてくれたのですね。すばらしいお話です。
身近な人の励ましに支えられてきた歌手人生
冠 また、師匠である作詞家の三浦康照先生は、デビュー曲の『命ひとつ』をはじめ、『酒場』『炎』などの代表曲を作ってくださいました。今年リリースされたばかりの新曲『しぐれ坂』も、三浦先生の詞です。
三浦先生と奥様はいつもいっしょになって、「冠を男にしよう」「日本一になれる男だ」と、若い頃から応援し続けてくれています。先生ご夫妻にも、感謝してもしきれない気持ちがあります。
あいはら 冠さんの長い歌手人生は、身近な人たちからの篤い励ましに支えられていたわけですね。
冠 おっしゃる通りです。
あいはら 近年でいうと、4年前に31歳年下の女性とご結婚されたことが話題になりました。それはもう、奥様にも大いに感謝されていますでしょうし、ワクワク感も大きくなっているのでは?
冠 はい。今、ワクワクすることといえば、まさに彼女といっしょに過ごす時間です。
男の運勢が劇的に上がっていく秘密
あいはら 私が占ったところでは、冠さんの波乱万丈だった人生を、その奥様が落ち着かせているように見えます。
冠 実を言うと、彼女と結婚する直前には、「そろそろ引退しようか」と考えていたんです。彼女は、そんな自分をずいぶん励ましてくれました。年下ですが、まるでお母さんみたいに……。そのおかげで、今の自分があると思っています。
あいはら 冠さんの場合は、ご結婚、そして平穏ながらワクワク感の伴う夫婦生活で、すでに運はどんどん上がっています。そしてこれから、「奥様に恩返ししていく」「彼女を幸せにするために歌っていく」という思いも持ちながら活動されていくと、運はいっそう強くなっていくと確信しています。
冠 やっぱり、感謝の気持ちはたいせつなんですね。
あいはら 相手のために、たいせつな人のために……特に男性は「奥さんのために」と覚悟を決めた瞬間から、運勢が劇的に上がっていくものなんですよ。
冠 そうですか! いいことを聞きました!
ワクワク過ごせる環境を整えておくといい
あいはら 人への感謝や優しさを積極的に発揮していると、自分の中にある不安やうつ、いわば不運の種のようなものですが、これが吹き飛んでいきます。そうして、自らのエネルギーが高まっていく。
パワーアップした自分を、自分本来の道——冠さんの場合は歌の道で活かしていけば、もう怖いものはありません。
冠 心強い言葉をいただけました。引き続き、歌一筋でがんばっていきます!
あいはら しかも来年からは、世の中全体の運勢が大きく上がっていって、自然とワクワク華やいだ気分になれるんです。その準備を今からしておく、つまり、無理やりにでもワクワクした心を高めておくとか、ワクワク過ごせる環境を整えておくとかすると、来年、新しい時代に入っていった先で、より豊かで幸せな毎日を送れます。
冠 そうなんですね。ワクワク過ごせる環境については、奥さんがいればバッチリです(笑)。
あいはら そうですよね(笑)。
冠 コロナ禍でも、発声練習に励んだり、体力アップのために運動したりしてきたのも、プラスに働きそうでうれしく思います。持ち前の「せいやーっ」という感じで、明るくいきますね!
あいはら その通りです。冠さんの「せいやーっ」で日本中を明るく照らしていただきたいです。
本日は楽しいお話をありがとうございました。
冠 こちらこそ、ありがとうございました。