〝ツイてる〟と言うからこそ運勢が好転する
一見、「ツイてる」とは言えないような状況で「ツイてる」と言う――これは、一人さんに教わって実践したことの中で、最もたいせつなことかもしれません。
ただ、一人さんは「それをするとなぜいいのか」という説明を当時、私たち弟子にしませんでした。また、私たちも一人さんに説明を求めたことがありません。それは、私たちが豊かに幸せになることを、一人さんは心から願っていると感じていたからです。
「ツイてなさそうなときに、『ツイてる』って言ってごらん。そしたら、ツイてることが起きるよ」(斎藤一人さん)
一人さんがそうやって教えてくれた理由を教えてくれたのは、私たちがほんとうに幸せで豊かになったときのことでした。
「人間の脳というのは放っておくと、失敗することとか、人に足を引っ張られることとか、うまくいかないことばかり思い浮かべてしまうようになってるんです。特に、ツイてないと思ってるときは、悪いことばかり起きているように見えるから、行動できないんです。
だけど『ツイてる』と言えば、だんだんと人は成功を考えるようになるし、自分に手助けが出てくると思えて、行動できるようになるの。
『ツイてる』というのは、みんなが自信を持って行動できるようになる魔法のおまじないなんだよ」(一人さん)
真の勇者は〝ビビリんちょ〟
恥ずかしながら告白すると、私は学生時代から「ビビリんちょの純ちゃん」と呼ばれていました。そんな怖がりな私に、一人さんがこんな話をしてくれました。
「自信を持つというのは自信満々ということじゃないんだよ。怖くて足が震えるぐらい怖い。だけど、足が震えながらでも、一歩出る。だから純ちゃんは勇気があるね。真の勇者とは、怖くて足が震えながらでも一歩、前に行ける人なんだ」(一人さん)
多くの日本人は、自分に自信を持てないそうですが、本来、人は誰でもすばらしいものを持っています。それを「すばらしくない」と思い込むように仕向けた人間が過去にいただけなんです。
まずは1日10回以上「ツイてる」と言ってみてください。
ちなみに私は「ツイてない」と思いながら、「ツイてる」と言い続けました。
そしたら、ビビリんちょの純ちゃんが半歩、前に進めたんです。そしたら、次の一歩を出すのがちょっと楽しくなりました。
私はそうやって、ひたすら成功の道を歩いてきました。
だから、あなたに伝えたい、「だいじょうぶ、あなたツイてるよ」って。
(おわり)