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【きくち体操】② 足の指の筋肉は全身につながっている!しっかり動かせば全身の症状が改善

第1回はこちら

自分の足の指をチェックしよう

 まず以下のチェック項目で、自分の足の指がどんな状態か、チェックしてみましょう。はだしになって、自分の足の指をよーく見てください。よく見ることは、そこに意識を持っていくので重要なことです。

□指は1本1本離れていますか?指はまっすぐ伸びていますか?

指同士がくっついたり、重なったりしていたら、指の力が弱っています。足の指が曲がったり外反母趾ができたりしているのも、指の力が弱っていて体を支えられず、正しく歩けていません。

□タコやウオノメはありませんか?

 歩くときは、足の指全部で地面を蹴って前に進みます。足の指が弱っていると、地面を蹴って歩くことができなくなり、足の裏にかかる重心がずれる影響で、タコやウオノメができます。靴だけが原因ではありません。

□指の1本1本を意識できますか?

 立った状態で自分の足の指を見て、親指から小指まで、足の指1本1本を意識できますか?誰かに自分の足の指をさわってもらったとき、どの指か、正確に答えられますか? 意識できなかったり、指の感覚がぼんやりしていたりする場合、脳と指のつながりが悪くなっています。

□足の指で「グー」と「パー」ができますか?

足の指1本1本にしっかり力を入れて「グー」ができますか?「パー」をするとき、すべての指は均等に開きますか? 右足も左足も同じようにできますか?できない人は、脳とつながっていないか、指をしっかり使って歩いていません。

足の指に力を入れて「グー」ができますか?
足の指はしっかり開きますか?

足の指が弱れば全身に悪影響が及ぶ

 足の指をチェックして気になる項目があっても、あきらめることはありません。「きくち体操」でこれから足の指を育てていけばよいのです。

「きくち体操」の教室では、「体のしくみ」を知ってもらうため、骨格や筋肉の解剖図を使い説明しています。体のどこをどう動かすと、どういいのかを理解してもらうためです。

 体のしくみを理解して体操をするのと、漠然と動かすのとでは、効果は雲泥の差があります。

 では、足の指はどこから始まっているかご存じですか? 足の指が分かれる指のつけ根のところと思っていませんか?足の指でグーを作ってみてください。

 甲側にポコポコとした出っ張りができます。ここが足の指の第1関節で、足の指の始まりです。

 足の裏側では、指のつけ根の下に広がるゾーンに第1関節があります。ここから指を使うように動かすことで、指の衰えを防ぐことができます。

 足の指は、脚へとつながる筋肉の起点であるだけでなく、全身の筋肉へとつながっています。ですから、足の指を育てれば、全身が刺激され、体が本来のしなやかさを取り戻してくれます。

 逆に、足の指が弱れば、脚力が衰えるだけでなく、全身に悪影響が及ぶのです。

 「きくち体操」では、体を部分ではなく、頭のてっぺんからつま先まですべてつながっていると捉えています。足の指も、体全体のつながりの中で見ていきます。

 足の指の甲側は、足の指1本1本の筋肉が、甲の筋肉になり、それが集まって足首のところで幅広いでしっかり束ねられています。この構造のおかげで、足の指に力が入り、踏みしめて歩いたり、ふんばれたりできるのです。

 足の指の裏側は、指1本1本の筋肉が足の裏になり、かかとからアキレス腱につながって、ふくらはぎ、ひざ、太もも、お尻、腰、おなかにつながっていきます。

足の指1本1本を意識して動かすことで体は変わる

 足の指をじっくり見ながら、手でさわり、丁寧に動かすことは、足の指だけの体操ではありません。それとつながる、ひざ、太もも、お尻、腰などすべての筋肉を強くし、脳を目覚めさせる体操でもあるのです。

 足の指を動かすとき、「今、この指を使っている」「この指をしっかりさせよう」と足の指1本1本に意識を向けていけば、それはすべて脳につながります。

 これまで使えていなかった筋肉が目覚め、指の力、足の裏の力を育てることができるのです。

 足の指に力がつくと、地面をしっかり蹴って歩けるようになり、重心も正しくなり、姿勢がよくなって体のゆがみが取れ、腰痛や肩こりも解消します。

 足の裏のウオノメやタコも改善していきます。しっかり歩く脚力がつき動けるようになり、全身の血流が改善し内臓の働きも活発になります。足の指を動かすたびに脳は活性化し、頭はスッキリ、気分も明るくなります。