直観を磨くには身体感覚の向上が必須
西洋占星術によると、昨年の12月に200年以上続いた「地の時代」が終わり、「風の時代」に入ったそうです。
肩書きやお金、土地や不動産など物質的な豊かさを重視していた「地の時代」とは異なり、「風の時代」では情報や流動性、自由、個性などの目に見えない豊かさが重視されるようになるのだとか。
そんな「風の時代」では、直観が研ぎ澄まされている人ほど、うまく時代の流れに乗っていけると言われています。直観を磨くには、心と体のすなおさが重要です。
そのためには、心地よい体であること、体の声を聞ける心であることが必須条件になります。
そこでぜひ皆さんに実践していただきたいのが、今回ご紹介する「くるぶしほぐし」です。これは、私が考案した「骨ストレッチ」という身体感覚を磨き、楽に体を動かすメソッドの一つです。
くるぶしほぐしについて解説する前に、まずは骨ストレッチについてご説明しましょう。
トレーニングをしながら体をケアする
私はもともと陸上の短距離スプリンターでした。現役時代は本気でオリンピックを目指したものです。
当時は、ベン・ジョンソンをはじめとする筋骨隆々な選手が全盛で、トレーニングも筋トレが重視されていました。
より速く走るためには筋肉が必要だと当然のように思い、私も筋トレに励んだものです。ところが筋骨隆隆になればなるほど記録は伸びず、それどころか、ケガに悩まされるようになったのでした。
そんな苦い経験から、私は現役を引退後、体について学び始めました。私と同じようにケガで夢をあきらめる選手が現れないように、ケガをしないトレーニング、スポーツをすることで体を壊すのではなく、スポーツをすることで体のケアになるようなトレーニングを作ろうと思ったのです。
そして、野口体操や古武術などを学び、試行錯誤した末に、2007年、骨から体を動かす「骨ストレッチ」を考案しました。
骨ストレッチは、全身にある「骨」を連動させることで、動作の核をつくります。しかもその動きは、体に無理をさせることがないので、「楽」で「気持ちがよい」のです。
「骨」が「豊」と書いて「体」という文字だった
少し話が脱線しますが、おそらく、明治時代までの日本人なら、誰でも普通に骨を連携させて、体を楽に動かしていたのではないかと思います。
「体」という文字は、旧字体で「骨」が「豊」と書いて「體」です。また、「骨が折れる」「骨抜きにする」などの表現はすべて、心や感情などに結びついた言葉です。また、「コツをつかむ」の「コツ」は「骨」のことではないかと私は思っています。
昔の日本人は、骨をうまく連携させることの重要さを、まさに「骨身に沁みて」理解していたのではないでしょうか。
骨ストレッチには、基本のポーズとして、手の親指と小指をつなぐポーズがあります(写真下)。
骨ストレッチの基本ポーズと準備体操
①片方の手と親指と小指の先を合わせる
②もう片方の手の親指と小指で、①の手首にあるグリグリした部分を押さえる
③この手の形のまま両手を下ろして、おなかの手前に持っていき、①の手首を20回ほど軽く振る
※左右の手を替えて、①〜③を行う
指には、それぞれに異なる役割の性質があります。具体的にいうと、親指はブレーキ、小指はアクセルです。
包丁は、小指に力を入れるとうまく扱えますが、親指に力を入れると扱いづらくなります。これも、両者の役割の違いによるものです。
ちなみに、足の親指もブレーキ役を担っています。急に立ち止まるときは、必ず足の親指や母指球に力が入るはずです。
骨ストレッチの基本のポーズは、この役割の違う2本の指をつなげることで、体のブレーキとアクセルを相殺しています。そうやって体の末端を制御することで、体幹部を中心に、体から無駄な力みを抜くのです。
無駄な力みが抜ければ、体は骨の動きに連動して、楽に滑らかに動くようになります(ちなみに「滑らか」という漢字は、骨にサンズイ。骨が水のように動くことが、「滑らか」なのです)。
体を力ませたまま、筋肉に任せて手足を動かすと、いずれは痛みや故障が生じます。負担をかけずに、骨に任せて楽に体を動かすためには、まず骨に近い部分にあるインナーマッスルをほぐしてやる必要があるのです。
「くるぶしほぐし」は、くるぶしの下を足裏に向かってなでるだけで、インナーマッスルの一つである大腰筋をほぐすことができます。すると足が軽くなり、楽に歩ける体づくりに役立つのです。
「くるぶしほぐし」のやり方は後編でご紹介します。