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【レモン+コーヒー】おいしくヘルシー、長寿効果も!ヨーロッパで大人気の飲み方

イタリアやロシアなどのヨーロッパ諸国で愛飲されている「レモンコーヒー」に、なんとも多様な健康効果があると判明!日本でも近々、ブームとなること間違いなし?医師、大学教授、管理栄養士が、その魅力を語ります。“魅惑の味”を、ぜひお試しください。

長寿ホルモンを増やす唯一の食品

コーヒーにレモンスライスを浮かべたレモンコーヒー。意外に思われるかもしれませんが、コーヒーとレモンは好相性の組み合わせです。コーヒーが持つ酸味のさわやかさを、レモンの酸味がさらに引き立ててくれるからです。

近年、コーヒーの健康効果に注目が集まっています。コーヒーと健康にまつわる大規模な疫学研究(人の集団を対象にした病気の原因などを探る研究)は、1990年代頃からさかんになり、2000年を越えた頃から、コーヒーを飲んでいる人たちのほうがさまざまな病気にかかりにくく、死亡率が低い傾向にあることが明らかになってきました。

 コーヒーを飲むことで、心臓病や糖尿病、認知症、脳卒中、ガン、肥満などの予防効果があることがわかってきたのです。なぜコーヒーを飲んでいる人は、病気にかかりにくいのでしょうか。

 コーヒーに含まれるカフェインや、クロロゲン酸というポリフェノールが健康状態に深く関係しているのはもちろん、あらゆる病気を予防する“長寿ホルモン”のアディポネクチンの存在も見逃せません。

実はコーヒーを愛飲している人の血中には、このアディポネクチンが多く含まれていることが報告されているのです。

アディポネクチンは、脂肪酸の燃焼や糖の取り込み、糖の利用促進、炎症の抑制など、体にとって有益な働きを多く担っています。

そのため血中アディポネクチン濃度が高い人ほど、あらゆる病気にかかるリスクが下がるのです。体脂肪を減らしたり、運動したりすれば、アディポネクチンは増やせます。

しかしコーヒーを飲むと、労せずして、長寿ホルモンの恩恵を受けられます。ちなみに、アディポネクチンを増やす食物はコーヒー以外にはほとんどないようです。

100歳を超える長寿者が多く保有しているという点が近年注目されている「アディポネクチン」。コーヒー摂取量が多いほど、このホルモンの血中濃度が高まると判明 出典Nutr Diabates 2012 APR 2;2:e33(愛知職域コホート研究 名古屋大学)

「コーヒーは体に悪い」は間違いだとWHOが明言

コーヒーには、メンタル面にもいい働きがあります。アメリカのハーバード大学の研究では、コーヒーをよく飲んでいる人ほど、うつ病にかかったり自殺したりしにくいことが報告されています。

コーヒーに含まれるカフェインが、うつ状態で低下しやすい脳内物質のセロトニンやドーパミン、ノルアドレナリンの分泌を促し、認知力を上げて、脳の健康を守る働きがあると考えられているのです。

昨年、WHOはコーヒーに発ガン性はないことを認め、発ガン性リスク一覧から外しました。また「コーヒーは胃に悪い」という通説も、医学的根拠がありません。

むしろコーヒーは胃酸の分泌を促し、消化をよくして胃を助ける働きがあります。コーヒーで胃が痛む人は、もともと胃が荒れていて、胃酸に弱くなっているためだと考えられます。

 ですから、安心してコーヒーを飲んでいただきたいと思います。飲む量としては、カフェインの摂取量や先行研究のデータから考えると、3~4杯程度がちょうどいいようです。

一方、レモンにはエリオシトリンやヘスペリジンなどの強い抗酸化作用があるポリフェノールや、気分をリフレッシュできる香気成分のリモネンが含まれています。

特に試してほしいのは体脂肪が気になるかた

 コーヒーとレモンの作用は重なる部分が多く、双方とも、中性脂肪を減らして肥満を予防し、活性酸素を取り除き、アディポネクチンを増やす作用があるので、その健康効果をより強化できそうです。

私のお勧めの飲み方ですが、浅煎りで酸味が強めのコーヒーや、アイスコーヒーに、レモンスライスを加えるといいのではないでしょうか。とてもさわやかな味わいです。

 特に中性脂肪が高いかたや、体脂肪が気になるかた、ダイエットしたいかた、アンチエイジングを意識しているかたは、“若返りドリンク”としてレモンコーヒーを取り入れるといいのではないでしょうか。ぜひお試しください。

健康効果抜群!「レモンコーヒー」の作り方

①コーヒーを入れる。インスタントがお勧めです(抗酸化成分やカフェインが多いため)

②レモンスライスを浮かべる(レモンはよく洗ってから使いましょう)