ゆほびか ゆほびか
  • 文字サイズの変更
  • 大
  • 中
  • 小
  • SNS
  • twitter
  • facebook
  • instagram

【眼瞼下垂】【まぶたテープ】(第3回)眼精疲労、不眠、うつなどが改善!全身の緊張が緩む「まぶたテープ」のやり方

2020/11/17

テープで持ち上げると目元や顔の筋肉がゆるむ

第3回では、まぶたの負担を軽くし、体不調の軽減に寄与する「まぶたテープ」のやり方をご紹介します。

第1回はこちら

第2回はこちら

 腱膜性眼瞼下垂症が進行したときは、手術で治すことができます。かつての手術は、上眼瞼挙筋をミュラー筋ごと切除し、短くして瞼板に縫いつけるのが一般的でした。

 しかし、私はセンサーであるミュラー筋を温存する「腱膜固定術」を開発し、推進しています。この方式での術後は、ミュラー筋のセンサーが強く引っ張られることがなくなり、脳の青斑核への刺激によるさまざまな症状も減ります。

 これまで改善しなかった頭痛や肩こり、不眠、うつなどの症状がなくなったという人も数多くいらっしゃいます。

 しかし、手術をしなくても身近なものを使って、まぶたの負担を軽くするだけで、ミュラー筋への刺激をゆるめ、体の不調を減らせる可能性があります。それは、眉毛をテープで上げるという方法です。

 テープで眉毛を持ち上げると、額の筋肉が縮まなくなり、ミュラー筋のセンサーを引っ張る量を減らすことができます。その結果、目元や顔の筋肉がゆるみ、肩の筋肉もゆるみ、体全体の緊張もゆるむのです。

 ミュラー筋によって青斑核を刺激することも少なくなるため、術後と同様に、さまざまな不調が起きにくくなるでしょう。

 テープは、肌色テープ(サージカルテープ)でも、セロテープでもかまいません。テープを4~5㎝ほどの長さに切り、目をつぶった状態でテープの片端を眉毛の下に貼りつけます。

 次に、目を開いて眉毛を上げながらテープを引っ張り上げ、テープのもう一方の片端を額に貼ります。

 強く引っ張り上げる必要はなく、少し上げるだけでだいじょうぶです。テープはいつ貼っていてもいいですし、そのまま眠ってもかまいません。

 テープを貼ったまま外に出かけるのは恥ずかしいですが、家にいるときにやっていただくと、劇的な効果があります。

 テープを貼りつけたあと、頭痛、肩こり、眼精疲労、不眠、うつなどが改善すれば、腱膜性眼瞼下垂症が原因であったとわかるでしょう。

ヘアスタイルやメイクでも下がりまぶたを予防できる

 女性の場合は、前髪を後方へ引っ張って結ぶポニーテールや、ひっつめ髪のようなヘアスタイルをしたり、ヘアバンドを使用したりすることも、眉毛を持ち上げてくれるので、効果が期待できます。

 美容整形で、顔のたるみをなくすために、額からリフトアップ手術をする方法がありますが、実はこの方法は、腱膜性眼瞼下垂症の治療にもなっています。

 アイメイクをするとき、マスカラやビューラーでまつげを持ち上げたり、まつげパーマでまつげを反らせることもお勧めです。

 まぶたの皮膚を持ち上げる量を減らし、ミュラー筋の引っ張りを少なくすることができるからです。一方で、逆さまつげがあると、ミュラー筋を引っ張る力が増えてしまうので注意しましょう。

眠るときは横向きでまぶたを休める習慣を

 日常生活で、まぶたの力を抜く方法もお伝えします。イスに座って肩の力を抜き、頭を垂れてうつむきます。

 歯を食いしばらないように口を少し開け、顔の力を抜いてください。その状態で1秒間に1回くらいの間隔で、目を左右にキョロキョロと動かします。まばたきをするのでもいいでしょう。

 また、眠るとき、ストレスが強い人は、まぶたは閉じていても眼球が上を向き、ミュラー筋が引っ張られて交感神経に刺激が入ったままになります。

 これが不眠につながります。眠るときは横向きになり、体を胎児のように丸めて、あごを引いて寝ると、眼球の位置が下を向き、ミュラー筋を刺激しにくくなります。下がりまぶたを改善することで、体全体の健康に役立ててください。

貼ればその場で効果を実感!「まぶたテープ」のやり方

1 薬局やコンビニで売っている肌色テープ(1.5㎝幅)を4~5㎝の長さに2枚切る(セロハンテープでも可)

2 目をつぶった状態で、テープの端が眉毛のすぐ下になる位置に貼る

3まぶたを上げながら、テープで眉毛を引き上げるように貼りつける。強く引き上げる必要はない

4 反対のまぶたにも、同じようにテープを貼る。これだけで、視界も気分もスッキリする

ヘアバンドで額を持ち上げるようにすると、さらに効果を実感できる

松尾形成外科・眼瞼クリニック院長 松尾 清

まつお きよし

医学博士。1953年、奈良県生まれ。信州大学医学部を卒業。同大学医学部助手、講師、助教授を歴任。1989~90年、米国・ペンシルバニア大学形成外科に留学。1992年、信州大学医学部形成外科教授。2015年、信州大学医学部形成再建外科教室名誉教授・特任教授。2016年、 浜松医科大学医学部附属病院形成外科非常勤講師。日本形成外科学会専門医。

http://www.matsuo-eyelid.com/