
最近耳にすることが多くなった「HSP」。人一倍感受性が強くて繊細な気質を持つHighly Sensitive Personと呼ばれる「敏感さん」は、人の様子や環境の違いに敏感です。
そんな方の働き方の選択肢に入りそうなのが、広がりを見せるシェアオフィスブース。ちょっと一人で集中して仕事がしたいときに、近くの駅などに設置されているブースにこもって作業ができるのは大きなポイント。
さっそく試してみました。
15分250円で静かに集中できる空間が!
シェアオフィスは、ここ最近の働き方改革の流れを受けて注目を集めてきましたが、コロナ禍の影響でテレワークが進んだこともあり、一気に広がりを見せています。
シェアオフィスには様々なタイプがありますが、駅構内などで見かけることが多くなった個室ブースタイプのものは、15分250円前後で利用できるので始めやすいですね。

JR東日本が展開する「STATION WORK」は、関東・東北の主要駅を中心に、個室ブース型やオフィス型、ホテルと提携したレンタルスペースを提供。
駅にあるので、ちょっとした乗り換え時間にデスク環境が整ったスペースを利用できるのは便利です。
今回は東京駅の個室ブース型「STATION BOOTH」を利用してみます。
事前の会員登録は簡単で、メールで送られるフォームに氏名やパスワード、決済用のクレジットカード番号などを入力すると、すぐに使えます。
予約はスマートフォンから、一覧で出てくる拠点と空き状況を確認するだけで簡単です。
予約時間になって、スマートフォンサイトに表示されるQRコードをかざすと解錠されドアが開くので入室します。
机と椅子だけのカプセルスペースで広くはありませんが、圧迫感は感じません。自動でドアが閉まった途端、ざわざわとした人の往来の雑踏や、列車の到着音が止んで落ち着いた空間に変わります。
駅構内の案内放送は聞こえてくるものの、集中して作業に取り掛かるには問題ないレベル。
デスクには電源やUSBポート、モニターやWi-Fi環境が用意されており、資料作成や、商談などの落ち着いた環境で電話したい場面など、いろいろな利用シーンに対応できそうです。
終了時間が近づくとアナウンスが流れるので、忘れ物を確認して退出するだけ。
利用料金は15分250円(税別・一部駅に設置の2人タイプは300円)。入会時に登録したクレジットカードで決済されるため、入退出の連絡は不要。
サクッと気軽に利用できますね。

続いて向かったのは、富士ゼロックスが運営する「CocoDesk」。こちらは東京メトロなどの駅構内やオフィスビルを中心に、ブース型を展開しています。
今回は東京メトロ水天宮前駅のブースを利用してみます。

こちらも会員登録は簡単で、一覧で表示される近隣拠点から状況を確認して予約します。
予約時間にスマートフォンサイトの画面に表示される解錠ボタンを操作すると入室できる仕組みで、ドアを閉めると自動施錠されます。
中の設備はSTATION BOOTHのように電源やモニターといった作業ツールがひととおり設置されており、エアコンも完備されています。
静かで落ち着いており快適です。こちらも終了時間が近づくとアナウンスが流れるので退出するだけ。退出後は自動で施錠されるので連絡は要りません。
こちらも利用料金は15分250円(税別)とお手頃です。


「ちょっと集中したいとき」に味方の選択肢
いずれのブースも、中に入ってみると、ここが駅構内とは思えないほど周囲の喧騒を感じません。
出先で短時間に集中して作業に没入できる環境は、なかなか探しても見つけにくいもの。それに電源も確保され、持参したノートPCをモニターにつなげば、大きな画面で作業ができるのも高ポイントです。
つい周囲の状況に気を向けすぎて逆に集中できない「敏感さん」にも大きな味方です。
この他、私鉄の駅構内やオフィスビルに展開する「テレキューブ」など、着々とサービスを広げつつあるシェアオフィスブース。
ちょっと集中して取り組みたいときの選択肢になりますね。
※価格は2020年11月訪問時のものです。