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腸が喜ぶ【タマネギヨーグルト】② ~インドでは心身に最高の状態をもたらすと愛食されている

ラジェンドラさんのレストランの
タマネギヨーグルトには
コリアンダー(パクチー)や
クミンがトッピングされている。
「台所にあるスパイスや
香味野菜を自由に加えて、
インド式タマネギヨーグルトを
楽しんでみてください」

タマネギヨーグルトの作り方と健康効果の医師解説はこちら

タマネギは「神様からの贈り物」

 インド料理の特徴は、さまざまなスパイスやハーブを多用することにあります。スパイスとハーブで煮込んだ料理が、日本でいうところの「カレー」ということになります。

 食事の際はカレーとともに、いくつかのサイドディッシュが添えられます。必ず添えられているのが、タマネギとヨーグルトです。

 インドでは、タマネギは「神様からの贈り物」と呼ばれるほど役に立つ食べ物とされています。

 特に暑さが厳しい南インドでは、脱水を防いで、体がだるくなったり、暑さで倒れるのを防止するために、タマネギをよく食べます。

 またタマネギは、腸内の悪いものを取り除き、きれいにしてくれるとも考えられています。5000年も昔から伝わるインドの伝統医学、アーユルヴェーダでは、「心身の最高の状態=腸がきれいなこと」とされています。

生のタマネギを3歳児もモリモリ食べる

 タマネギを食べるときは、ほかの食材と煮込んで食べることもありますが、多くはスライスやみじん切りにしたものに塩やスパイスをふりかけて、生のまま食べます。

 インドで日常的に食べるタマネギは、辛みの少ないレッドオニオンです。だから子どもでも、3歳くらいになれば、大人と同じように生でモリモリ食べます。

 都市から離れた地域では、石のような固いものやこぶしで叩きつぶして、塩やチリパウダーをかけて食べたりもするようです。

 そういえば20年くらい前、タマネギが不作のため高騰し、インドじゅうで大騒ぎになったことがあります。

 そのとき一部のレストランでは「うちではタマネギをお出ししています」と新聞広告を出していました。それほど、インド人の食事にはタマネギが必要不可欠なのです。

 余談ですが、インドではタマネギを魔除けにも使います。私たちの国では昔から、「の眼差しにさらされると悪いことが起こる」と信じられているのですが、そういった他人からのを払ってくれるのが、タマネギ。

 だから成功している人たちは、よく玄関や窓にタマネギを飾るのです。

 ヨーグルトもまた、インドでは日常的に食べられている食品です。各家庭には代々伝わる種菌があり、そこに牛乳をつぎ足してヨーグルトを作ります。

 何十年も、同じ種菌を大事に生かし続けるのです。店頭で売られているヨーグルトも、同様に手作りです。

 ヨーグルトもタマネギ同様、体によいものと認識して食べています。がよくなり、腸内の悪いものとよいものの入れ替えの回転をよくすると考えられるからです。

 インドには、生タマネギとヨーグルトを混ぜ、スパイスやハーブをかけた「ライタ」という料理があります。疲れていて「もう何も食べたくないよ」というときも、ライタをライスにかけて食べると、たちまち元気が出ます。

レッドオニオンを使ったシンプルな生タマネギのサラダもインド人たちの健康の源

日本で暮らして20年、病気で休んだことがない

 ところで最近、インド式数学が脚光を浴びていますね。それとはまたちょっと違いますが、インド人独特の計算方法があります。

 それは、パワーです。パワーにおいては1+1=11と考えるのです。これは、1つのパワーと1つのパワーを合わせたら、2倍ではなく、11倍になるという意味です。

 つまり、腸をきれいにするパワーを持つタマネギに、同じく腸に働くヨーグルトを合わせたら、11倍の働きをするというわけです。

 私自身も、タマネギとヨーグルトはどちらも日常的に食べています。便秘もなく腸がきれいなおかげで、日本で暮らし始めて約20年間、1日も病気で休んだことがありません。

 また、健康だとよい考えが浮かび、すべてがうまくいきます。おかげさまで、商売も順調です。日本の政治家、財閥、芸能人やスポーツ選手などさまざまなかたにもお会いでき、多くの幸運を得ていると実感します。

 おいしい食事のおかげで毎日を健康に過ごせていることに、心から感謝しています。

 ぜひ皆さんも、これからカレーを食べるときは、生のタマネギとヨーグルトを添えるのを習慣にしてみてはいかがでしょうか。

 タマネギとヨーグルトをあらかじめ混ぜておいてもよし、別々に口に入れてもよし。それぞれをカレーと混ぜて食べてもおいしいですよ。

(次回に続きます)