ほとんどの人は、適正な歩幅で歩けていない
「ネコ背で姿勢が悪くなった。疲れやすくなった。肩・腰・ひざが痛い。太りやすくなった。実年齢よりも上に見られる――こうした体の変化を、年のせいだとあきらめていませんか? 実はこれらの症状の多くは、『歩き方』を変えるだけでよくなるのです。
そんなわけないと思うかもしれませんが、これは事実です。私はウォーキング講師として、日本と中国で、これまでに6万人以上のかたに歩き方を指導してきました。その中で、ほんとうに多くの人が、こうした悩みを解決につなげてきたのをこの目で見てきました」
そう語るのは、ウォーキングスペシャリストで、「ミセス日本グランプリ」(40代の部)でグランプリに輝いたこともある山口マユウ先生です。
「『適正歩幅』というのをご存じでしょうか。人にはそれぞれ、その人の身長から導き出される”適正な歩幅”があり、おおよその適正歩幅は、身長マイナス100cmと言われています。
実際に測ってみるとわかりますが、適正歩幅で歩こうとすると、かなりの大股歩きになります。つまり、ほとんどの人が適正な歩幅で歩いていないのです。
年を取ってくると、どんどん歩幅が小さくなり、最後は歩けなくなってしまいます。いつまでも元気に、自分の足で歩くためには、なるべく適正歩幅で歩くことがたいせつです。
とはいえ、ふだん運動していない人がいきなり適正歩幅で歩こうとすると、すぐ疲れますし、股関節やひざを痛めてしまうかもしれません。そこでお勧めなのが【3拍子ウォーク】です。
3拍子ウォークは、1歩、2歩と普通に歩いて、3歩目だけ、適正歩幅に近づけて大股で歩くだけ。これだけでウォーキングの運動効果はグンと上がるのです」(マユウ先生)
「足腰の筋肉が引き締まった」と専門医も納得
ところで、足の専門医の吉原正宣先生(足と歩行の診療所院長)は、患者さんに3拍子ウォークを勧めているほか、自らも3拍子ウォークを実践しています。
「以前はつりやすかった足がつりにくくなりました。足腰の筋肉が引き締まった実感もあります。3拍子ウォークは、3歩目のみを少し歩幅を広げて歩くだけなので、ずっと大股で歩き続けるよりも負担が少なく、足を痛めたり、転倒したりするリスクも少ないです。
代謝がよくなって脂肪がつきにくくなる点や、関節の可動域が広がる点も魅力的です」(吉原医師)
基本の3拍子ウォークのやり方は以下の通り、とても簡単です。
1「タン」
通常の歩幅で「タン」と右足を踏み出す。体幹を上に持っていくイメージで。腕を90度に曲げて行うと運動効果が高いが、両腕を伸ばしたまま行ってもOK
2「タン」
通常の歩幅で「タン」と左足を踏み出す。5cm幅程度の1本線の上を歩くイメージで歩く
3「ターン!」
通常より手の人さし指1本分(8cm)だけ、右足の歩幅を広げ「ターン」と踏み出す。8cmが難しいかたは、5cmから始めてもよい。
1~3を繰り返す。「毎日の買い物やちょっとした外出時になど、いつでも実践できます」(マユウ先生)
『ゆほびか』2021年7月号の「歩く」大特集では、3拍子ウォークのやり方を写真付きで詳しく紹介しているほか、家の中でもできる3拍子ウォークのやり方や、「3拍子ウォークを実践して13kgやせた!」「80歳で歩き方コンテストに優勝した!」など驚きの体験談も掲載しています。
楽しく健康になれて、おまけに自然にやせる!メタボ解消して、高血圧や糖尿病が改善した人もおおぜいいらっしゃるそうですので、ぜひお役立てくださいね。