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キャベツ1玉丸ごと10分で完成!おいしくたくさん食べられる「フライパンキャベツ」とは?

長福寿寺(千葉県)

野菜はすぐに食べられる状態にしておくのがコツ

春キャベツのおいしい時季ですよね。
キャベツを1玉買ってきて料理に使って、残りは冷蔵庫に。
でも、そのまま忘れられて、傷んでしまうことはありませんか?

そこでお勧めなのが、人気料理研究家・藤井恵先生考案のキャベツ調理法です。

「私は料理研究家として、誰もが野菜を無理なく、おいしく食べられるようにするには、どういう料理がよいかを常に考えてきました。その結果、たどり着いたひとつの答えが〈野菜をすぐに食べられる状態にしておく〉ことです」(藤井恵先生)

その方法がスゴイんです。

キャベツ1玉をザクザク切って、それを全部、大きめのフライパンにこれでもかと言わんばかりに山盛りに乗せます。
これに塩と水を振って、フタをしますが閉まりません。
閉まらないどころか、フタが高く浮いた状態なのです。


これに火を入れると、フタがじわじわ下がりだし、フタが閉まった頃には、ほんのり甘い香りが漂い、フタを開けると、しんなりとした万能の常備菜になっているのです。
火を入れてから10分もかかりません。

食べてみると、蒸し焼きにされたキャベツの何とも言えない甘味がやみつきになるおいしさ!

名付けて「フライパンキャベツ」。

「キャベツをゆでるとビタミンなどの栄養素が流出してしまいますが、蒸し焼きにすることで、流出を最低限に防いでいるのも特徴です」(藤井恵先生)

なるほど、栄養的にも理のかなった調理法なのですね。
でも、キャベツって、どんな栄養があるんでしたっけ?

がん予防、免疫力向上、認知症予防にも寄与するスゴイ食材

そこで、アメリカでがん予防の食品を研究する「デザイナーフーズ計画」に参加された農学博士の大澤俊彦先生にお聞きしました。

「キャベツは、がん予防効果が期待できる食品として、最上位にランキングされている優れた食品です」(大澤俊彦先生)

キャベツの栄養成分を具体的に見ていくと、

ビタミンU
通称キャベジンとも言われる水溶性のビタミンで、胃腸の粘膜を保護し、傷ついた粘膜を修復する力があります。

●ビタミンK
血液の凝固作用、骨作りなどに必要で、脂溶性で熱に強いのが特長です。

ビタミンC
抗酸化作用があり活性酸素を除去。かぜ予防、疲労回復、肌荒れ改善に必要な栄養素です。

●イソチオシアネート
抗酸化作用がある辛み成分で、解毒酵素を誘導してくれます。

●インドール化合物
腸内細菌や脳の機能に作用し、がんの予防や免疫力の向上、認知症予防などが期待できる成分です。

がん予防、免疫力向上、認知症予防!
ス、スゴイぞ、キャベツ!
薬効の宝庫じゃないか!

急にキャベツが食べたくなってきた。

「フライパンキャベツは、そのまま食べてもおいしいのですが、お肉やお魚と合わせるなど、いろいろな料理にアレンジができ、冷蔵庫で3~4日保存が可能です。すでに火が通っているので、炒め物などに使う場合も、短時間で仕上がります」(藤井恵先生)

さあ今日から、買ってきたキャベツは、冷蔵庫に入れる前にフライパンにGO!


『ゆほびか』2022年5月号では、「10分で簡単美味!スゴイ薬効を1玉丸ごといただく〈フライパンキャベツ〉」と題して、フライパンキャベツの詳しい作り方と、5つのアレンジレシピを掲載しています。

ぜひ、ご覧になってくださいね。