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【一週間財布】【横山光昭】お金の使い方が劇的にうまくなる財布(1) 

 現金やキャッシュカードをはじめ、お金に関連するさまざまなものが入っている財布は、家計そのものがギュッと凝縮されたアイテムと言っていいでしょう。
 でも、財布そのものを家計管理に使っているという人は少ないはずです。財布はあくまでもお金を持ち運び、出し入れするためのもので、家計を把握したり、管理したりするには、家計簿や家計簿アプリが必要だと考えるのが普通だからです。
 もちろん、家計簿をつけることは家計管理に有用なのですが、人によってはめんどうに感じたり、つけ始めたはいいものの、三日坊主になったりするのが泣き所です。
 そこでお勧めしたいのが、財布そのものを家計管理に活用できる2つのテクニック「一週間財布」と「浪費財布」です。
 いずれも方法はとてもシンプルなのですが、支出のブレを抑えることができ、月々の貯金に回せる金額が確実に増えます。ぜひ、実践してみてくださいね。

食費を管理する「一週間財布」

 食費は、家計の中でも振れ幅が大きい支出です。食費の管理は月単位で行うのが基本ですが、「一週間財布」はこれを週単位にすることで、より簡単・確実に行う手法です。

 具体的には下記でご説明しますが、ざっくり言うと、食費専用の財布を用意して、入れた現金だけで一週間の食費を賄うというものです。

 そして、従来の食費から2割の節約を目指します。難しく感じるかもしれませんが、一週間財布を使ううちに、自然と安易な外食やスーパーでの買いすぎが減り、節約できるように行動が変化していきます。

 そうして食費を抑えられるようになると、収支に断然と差が出ます。月に数万円の倹約になることも珍しくありません。それは丸々貯金に回せますから、年単位では大きな差が出ます。

 実践に当たって、以下のポイントに留意してください。

 まず、食費の定義を的確にすること。食事はほとんど家でとるという家庭なら、自炊分を食費として一週間財布を活用します。外食費やつきあいの飲食費は、お小遣いなど、別の費目と考えてけっこうです。

 一方、外食が多いなら、外食費やコンビニ弁当代も食費に組み入れて一週間財布を活用します。家庭の実情に合わせて、的確に食費の範囲を決め、財布に入れる額を決めてください。

 また、電子マネーやクレジットカードは使わないこと。一週間財布は、今週使える残りの予算が、入っている現金を一目見るだけでわかり、支出コントロールがしやすくするのが最大のメリットです。

 食費の一部を電子マネーやクレジットカードで支払ってしまうと、見える現金と実際の予算の残高にずれが生じて、支出コントロールの失敗につながります。節約グセがつくまでは必ず現金主義を貫いてください。

 なお、食費のほかにも一週間財布と相性のいい費目があります。それはヘアケア用品や洗剤、ティッシュペーパーといった生活用品代です。ですから、食費と生活用品代を一週間財布で管理するという方法もあります。

 また、現金払いの費目はすべて一週間財布で管理するという手もあります。家計やお金の使い方の傾向に合わせて、使い方をアレンジしてください。

一週間財布の作り方

①一週間財布を用意する

いつもの財布とは別に、食費専用の財布を1つ用意します。小銭を入れる場所とは別に、お札の入れ口・仕切りが3つ以上ある長財布がお勧め。クレジットカードは入れません。ポイントカード類は1~2枚に抑えます。

②一週間分の食費を入れる

まず、ふだんかかっている食費を週で割り、これまでの実績額を出します。これを8割と2割に分け、それぞれ財布の別の仕切りに入れるのがポイント。週1万円なら、8千円と2千円に分けるのです。お金を入れるのは決めた曜日にしてください

③日曜日までやりくりする

8割のお金は最初から使い切るつもりでいいのですが、残り2割はできれば節約を目指します。また、買い物のレシートを財布に入れておき、一週間後に集計します。こうして現状を把握することで、節約できるポイントが具体的に見えてくるのです。