日本最古とされる不思議な響きの祝詞
「トホカミエミタメ」は、最も古くからあり、そして最も強力だといわれる古神道の祝詞です。この祝詞にはさまざまな解釈がありますが、そのうち3つの見方をご紹介します。
1つは、神様の名前の頭文字だという説です。「トホカミエミタメ」と8文字ありますので、8柱の神様になります。国之常立神(くにのとこたちのかみ)という、日本の国土を作った根源神の子どもの8柱ではないかと言われています。
もう1つは、「トホカミエミタメ」という8文字それぞれが「ト=東」「ホ=東南」「カ=南」「ミ=南西」「エ=西」「ミ=西北」「タ=北」「メ=東北」と8方位を示すという説です。
そしてもう1つが、私が最もしっくり来ている見方です。それは、「トホカミエミタメ」が次の3つを表しているというものです。
①天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ=天祖神)
②産土神(うぶすながみ=生まれた土地の守護神)
③伊弉諾・伊弉冉(イザナギ・イザナミ=父母神)
①はこの宇宙が始まった「天地開闢」のときに現れた造化三神の1柱で、すべての根源の神とされます。宇宙を象徴する神ともいえます。
②は生まれた土地の守護神です。生まれた土地のことを産土といい、かぎられた地域を示す場合もありますが、私たちは皆、地球にいることから、大きくは地球を象徴します。
③は国生みと神生みをした男女神で、父母、祖先を象徴します。どなたにもご両親がいますが、先祖をたどっていくと究極的には伊弉諾・伊弉冉にたどりつきます。
①の宇宙、②の地球、③の父母は、今私たちを存在せしめているすべてを指します。これらすべてを祓い清めるのが「トホカミエミタメ」であり、それが、この祝詞が最強と呼ばれるゆえんです。
私たちを取り巻くすべてに感謝を届ける
この解釈を漢字を使って表したのが、上に掲載した祝詞になります。これを「三種の祓詞」といい、1行ごとに天祖神、産土神、父母神に敬意を表し、祓い清めの祈りを届けるものになっています。神様への感謝の心をもって唱え続ければ、あらゆる運気が向上し、至高の人生へと歩んでいけるでしょう。
ゆほびかGOLD2021年2月号付録「とほかみえみためCD」
【PR】
「とほかみえみため」がより分かるおすすめ書籍!
▼詳しくはこちら▼