『奇跡のコース』は、1976年にアメリカで出版されて以来、世界22カ国で翻訳されている、「ほんとうの自分」を生きるためのガイドブックです。
世界で400万部を超えるベストセラー、『愛とは、怖れを手放すこと』(本田健訳)の著者、ジャンポルスキー博士をはじめ、世界的リーダーたちの間で、『奇跡のコース』は人生に奇跡を起こす書として活用されており、世界各地で実践の輪が広がっています。
今では世界22カ国に翻訳されている『奇跡のコース』は、テキストと、ワークブック、マニュアルと付録の4部からなり、読者は365日、生活の中で試し、人生の変容を体験していくことができます。
ここでは、『奇跡のコース』とはどのような内容なのか、そのエッセンスをご紹介します。
奇跡のコースの基本的な考え方①②はこちら
『奇跡のコース』の基本的な考え方③「存在するのは今という時間だけ」
ほとんどの人は、「過去志向」か「未来志向」で生きています。
過去志向の人は、過去を振り返ることが多いタイプです。どちらかというと、過去にあったネガティブな出来事を思い出し、イライラしたりクヨクヨしたりする傾向があります。未来のことにも期待できなくなりがちです。
未来志向の人は、どちらかというと、未来のことを考えて毎日を送りがちなタイプです。貯金が多いのもこのタイプで、一見よさそうに見えますが、楽しみを先送りにし、目の前の幸せに集中できない傾向があります。
どちらの人も、過去と未来のゲームをやっていて、「現在」に生きていないために、自分の人生をじゅうぶんに生きられていないという点では一緒ともいえます。
『奇跡のコース』の基本的な考え方④「私の心の動揺は、私が考える理由によるものではない」
前述のように、私は、平気で列に割り込むタイプの人を見ると、「自分はルールを守っているのに、この人はなんて厚かましいんだ!」と怒りを感じることがありました。
ところが『奇跡のコース』を学んで、心の内側を深く探っていくと、ルールを破る人に怒りを感じるのは、子供のころ私が、父と母から「ルールを守りなさい」と厳しく言われていたためだったのです。
自分がイライラしたときは、なぜイライラするのか、いったいどういう痛みが自分の中にあるためにイライラするのかを探すことで、人生のおもしろい展開が始まります。
けれども、たいていの場合、「目の前の人が自分を攻撃している。だから自分はイライラしている」と感じてしまうと思います。
そういう意味では実は、イライラさせられる出来事があったときは、自分を癒すチャンスにもなります。
そのことに気づいてからは、列に割り込む人を見ても、「この人は私を攻撃しているんじゃない。そのことをこういう形で教えてくれてありがとう」と感謝できるようになりました。
前述のように、とげとげしい心で相手に接すると、転んだり、いいことがありませんでした。親切にすると、レジでペロペロキャンディーがもらえたり、クーポン券をもらえたりしました。
与える人は豊かになります。ここでポイントは、そのことを確信することです。たとえ見返りがなかったとしても与えてみることで、見える世界が変わります。