ひすいこたろうさんは、独特の言葉の感性で、ものの見方や考え方を伝える達人です。多くのベストセラーを送り出し、その著書を読んで救われたという人は数知れません。今回は、読み終わった瞬間に、どんな人でも一瞬にして幸せなお金持ちになる「ごきげん長者の法則」を提言してくれました。想像を超えるハッピーが雪崩れ込む、その驚きの思考の真髄に触れてください。
ステップ②「寝る前に幸せな理由を3つ思い浮かべる」
幸せな人とは幸せを探すのが得意な人で、不幸な人とは、不幸を探すのが得意な人です。違いはそれだけなんです。
僕は『3秒でハッピーになる名言セラピー』という本の中で、こんな話をまえがきに書きました。
1991年の秋の話。台風が次々に上陸して青森県のリンゴが9割も落ちてしまったことがあり、リンゴ農家の人たちは肩を落として嘆き悲しみました。しかし、このとき、嘆き悲しまなかった人がいるのです。
「大丈夫。大丈夫」と。
なぜリンゴが落ちて売れないのに大丈夫なのか。こういうことでした。
「落ちなかったリンゴを『落ちないリンゴ』の名前で受験生に売りましょう。1個1000円で」。
すると、高いのに飛ぶように売れました。「落ちないリンゴ!」と受験生もとても喜んで食べました。そのかたは地に落ちた9割のリンゴに意識を向けず、木に残っていた、落ちなかった1割のリンゴを見ていたのです。
同じ状況にもかかわらず、嘆き悲しむ人がいます。
一方、同じ状況にもかかわらず、楽しくもうかり、さらにお客さんにも喜ばれる人がいます。どこを見るかで人生はこんなにも違うんです。
台風で落ちたリンゴ。これはいい悪いではなく、動かすことのできないひとつの事実です。しかし、それをどう見るか、どう受け止めるかは、完全に僕らの自由なのです。だとしたら、人生が楽しくなる見方をしたいと思いませんか?
そんなふうに見れる、ものの見方の最適な練習法があります。寝る前に、今日、ちょっとでもよかったことを3つ思い出してから寝るのです。
「私は幸せです。なぜなら……」と幸せな理由を3つ探すのです。
「私は幸せです。なぜなら……今日は、ひすいこたろうさんの、こんな素敵な記事と出会ったからです」とか(笑)。
「私は幸せです。なぜなら……今日たまたま入った、池袋の「魚串炙縁」という居酒屋がとっても楽しかったから」とか
「私は幸せです。なぜなら……風が気持ちよかったからです」とか
どんな些細なことでもいいので、「私は今日幸せだった。なぜなら……」と幸せの理由を3つ考えてから眠るのです。
これを1カ月続けるだけでも、あなたはごきげん長者に変わります。
ちょっとしたことを毎日3つ挙げるだけで人は変われる
ペンシルバニア大学のマーティン・セリグマン教授は、こんな実験をしました。
精神的に、ひどい落ち込み症状が現れているグループにあることを15日だけやってもらったんです。
あることとは、そうです。さっきお伝えした今日よかったことを、3つ思い出して書くこと。それだけです。
今日よかったことに意識をフォーカスする訓練をわずか15日間やっただけで、ベットからも離れられないくらい精神的にダウンしている人たちでも、94%の人が安堵感を覚えました。
「今日は晴れていた」とか「本を1章読めた」とか、そんな些細なことを毎日3つあげるだけで、たった15日で人は変われるのです。
これをもし1年も続けたら、あなたは、どれほどの幸せの達人になっていることか……。
僕はそれを書き込める手帳も毎年出しているので、もしよろしければ使っていただけるとうれしいです
野球が上手になるには練習が必要なように、ごきげん体質になるのも練習がいるんです。
でも、その練習はこのようにとても簡単です。あとは、やるか、やらないかです。15日で変化が出るから15日だけでもやってみてくださいね。
(次回に続きます)