ひすいこたろうさんは、独特の言葉の感性で、ものの見方や考え方を伝える達人です。多くのベストセラーを送り出し、その著書を読んで救われたという人は数知れません。今回は、読み終わった瞬間に、どんな人でも一瞬にして幸せなお金持ちになる「ごきげん長者の法則」を提言してくれました。想像を超えるハッピーが雪崩れ込む、その驚きの思考の真髄に触れてください。
ステップ④「不機嫌対策の奥義」
ごきげんでいることの価値はわかっていただけたと思います。とはいえ、私たちは生きていますので、いつもごきげんでいることは不可能です。ネガティブな気持ちが湧き上がったり、心の状態がマイナスになってしまうことは、当然あると思います。そんなときには、「不機嫌対策」をしましょう。
「あの意地悪な上司、超ムカツク!」
「ほんとあの人、悪口ばっかり言ってイライラする」
「失敗したらどうしようと不安になる」
「こんなことができないなんて、なんて自分はダメなんだろう」
「私には無理。できない。本当は自信がない」
「あの人だけはゆるせない」
「嫉妬して胸が苦しい」
「なんか疲れた」
こんなふうに思うときにどうすればいいのか? まずは、そんな自分を責める必要は一切ないと覚えておいてください。そう思った後に、ひと言、こう加えるだけでいいのです。
「こんなことができないなんて、なんて自分はダメなんだろう」
と思った自分って、かわいい!(笑)
「あの人だけはゆるせない」「失敗したらどうしよう」
と思った自分ってかわいい。
「Kawaii」は、どんなネガティブな状況でも、一瞬で受け入れる魔法のフレーズです(笑)。
世界でいちばん、自分のダメさ加減を知っているのは自分です。自分のことは自分には隠し切れないからです。でも、誰よりもダメなところを熟知している自分をゆるせたら、
それこそ、世界最大の愛ですよね?
カウンセラーのみやがわみちこさんがこうおっしゃっていました。
「人はダメな自分をゆるすと堕落すると勘違いしています。でも、それは違います。ダメな自分をゆるすと愛が広がるのです」
ダメなところをゆるせるって愛なのです。そして人は自分をゆるした分だけ、人をゆるすことができます。つまり、ダメな自分をゆるしてあげることができたら、それはあなたの愛が広がったということなのです。僕らは愛を広げるために生まれてきたのです。
高校生の息子が英語で0点取ってきたことがあります。「父ちゃんは、0点初めて見たよ」と言ったら、息子はこう言って笑ったんです。
「自信あったんだけどね」。
普通、0点って絶対、自信がないはずなんです(笑)。でも、0点の自分を笑えたら、それが100点満点だって思いました。明石家さんまさんは、「満点は星空だけでいい」と言いました。満点は星空に任せて、僕らは今30点なら30点でいいんです。人生とは100点を目指すゲームではなく、30点の自分をいかに楽しめるかが問われているゲームなのです。いい人ほど自分を責める傾向があるので、いい人ほど自分をゆるしてあげてくださいね。
朝、目が覚めることは宇宙最大の奇跡
小学校1年生のときにしか味わえない世界があります。小学校2年生のときにしか感じられない体験があります。
ビルの10階に行こうと思ったら、必ず1階を通ります。眺めのいい100階に行こうと思ったら、必ず眺めの悪い1階を通ります。100階にいる素晴らしい自分は、1階の情けない自分に支えられているのです。
欠点もあなたに欠かせない点なのです。どんな自分がいたっていいんです。
季節に春夏秋冬があるのが豊かさなように、人生にも喜怒哀楽すべてがあるのが豊かさだとわかれば、不機嫌な自分もゆるせます。
そして不機嫌な自分もまた「かわいいね」とゆるしてあげることができたら、底辺の土台が固まり、ごきげん度がグンと上がるのです。
そもそも、不安になるのも、怒るのも、嘆くのも、哀しくなるのも、それは生きているからです。
悩めること、不機嫌になれること、失恋できること、それは生きてる人だけの特典です。
今度、墓地に行ってみてください。そこで眠っている人たちは、不安になることもできず、怒ることも、嘆くことも、哀しむこともできないんです。
僕らは、昨日亡くなった人が、なんとしてでも生きたかった今日を生きているのです。
宇宙最大の奇跡は、朝、目が覚めることです。奇跡の1日におめでとう。なんでもない今日にありがとう。
生きるとは祝いです。だから「寿命」とは「命」は「寿」(ことぶき)だと書くのです。
(次回に続きます)