「仲間」は、人生を実り多きものにしてくれる、福の神のような存在です。
ときに、あなたの運を高め、ときに、あなたの孤独を癒し、ときに、あなたの窮地を助けてくれます。
あなたの長所も短所も受け入れて、いっしょに時間をすごしてくれます。
この記事では、すてきな「仲間」を見つけ、友情をはぐくむための、楽しい知恵を作家・本田健さんがご紹介します。
その①仲間の存在が人生の幸福感を左右する
その②「緊張感があるグループ」と「安心感があるグループ」
その③仲間は条件つきの関係ではない
その④「やりたかったこと」をすると楽しい仲間と出会える
その⑤仲間に好かれるいちばん手軽な方法
その⑥「悪い仲間」と縁を切るコツ
その⑦木や草花を育てるように、友情もじっくりと
その⑧立場の違う仲間との友情は人生に深みをもたらす
その⑨人間関係の力学を理解し、活用する
●本記事は『ゆほびかGOLD』vol.22の記事を再編集したものです。
③仲間は条件つきの関係ではない
仲間のいいところは、「お互いに対する条件がない」ことだと思います。
家族や仕事上の人間関係では、条件なしとはいきません。
家族は、身近であるぶん、お互いに期待が生まれます。
「稼いでほしい」「優しくしてほしい」「自分を見てほしい」といった期待は、それが裏切られたときの失望感も大きく、生涯にわたって確執が残ることもあります。
夫、妻、親、子というように、家庭内での役割を求められることが、苦しみを生むこともあります。
仕事上の人間関係では、一定の成果を、継続的に上げることを求められることがほとんどでしょう。
その点、仲間は、そうした条件つきの関係ではありません。お互いに、適度な距離をとりながら、いつでも、安心して認め合い、助け合うことができる存在です。
特に、人生の後半には、友情という支えを持つことが、とてもたいせつになってきます。
考えてみたら、今、家族がいるとしても、子どもは、いつか巣立っていきます。パートナーがいる場合も、どちらかが先に亡くなります。家族といつまでいっしょに暮らせるかは、わからないわけです。
そうなったとき、あなたの寂しさを癒してくれるのは、気の置けない仲間です。
お金や健康など、人生でたいせつなものはほかにもありますが、仲間の存在は、たくさんのかけがえのない思い出をプレゼントしてくれるはずです。
(次回その④に続きます)