「仲間」は、人生を実り多きものにしてくれる、福の神のような存在です。
ときに、あなたの運を高め、ときに、あなたの孤独を癒し、ときに、あなたの窮地を助けてくれます。
あなたの長所も短所も受け入れて、いっしょに時間をすごしてくれます。
この記事では、すてきな「仲間」を見つけ、友情をはぐくむための、楽しい知恵を作家・本田健さんがご紹介します。
その①仲間の存在が人生の幸福感を左右する
その②「緊張感があるグループ」と「安心感があるグループ」
その③仲間は条件つきの関係ではない
その④「やりたかったこと」をすると楽しい仲間と出会える
その⑤仲間に好かれるいちばん手軽な方法
その⑥「悪い仲間」と縁を切るコツ
その⑦木や草花を育てるように、友情もじっくりと
その⑧立場の違う仲間との友情は人生に深みをもたらす
その⑨人間関係の力学を理解し、活用する
●本記事は『ゆほびかGOLD』vol.22の記事を再編集したものです。
⑤仲間に好かれるいちばん手軽な方法
「仲間を作りたいけど、人間関係が苦手」というかたがいるかもしれません。
「人に自分のことを好きになってもらうには、どうすればいいでしょうか」という質問を受けることもよくあります。
確かに、人間関係には難しいところがあります。それは、努力が結果に結びつきにくいことです。
仕事と違って、人間関係では、熱心になればなるほど嫌われることもあります。
これは、人間関係は「好き」「嫌い」という感情の世界で決まるためです。相手が好意を持つかどうかは、相手が決めることで、基本的には、自分では決めることができません。
けれども、やはり、人に好かれるいちばんの方法は、まず自分が、相手を好きになることだと思います。
そのためには、相手のいいところを探すことが早道です。
人によっては、すぐ、相手の悪いところを見る人がいます。けれど、相手のいいところをずっと探して、「この人はここがすばらしい、この人はここがいい」と見るクセをつけておくと、相手も好意を持ってくれやすいと思います。
試しに、誰かのことを思い浮かべて、いいところをノートに書いてみるのもいいでしょう。
あらためて思い返してみると、いつもは気づかなかった相手のよさに気づくこともあると思います。
そして、少し勇気がいるかもしれませんが、「ここがすてきだ」と思ったところを、口に出して、相手に伝えてみてください。
わざとらしくない程度に、「笑顔がいいですね」「いつもこまやかな気遣い、ありがとう」「服装のセンスがおしゃれですね」「どんな人とも対等につきあっていて素晴らしいですね」などと、感じたことを話してみます。
そうすると、相手も、「そういうふうによく思われているのだったら、自分もその人のいいところを見よう」となってくるはずです。
(次回その⑥に続きます)