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【本田健】かけがえのない仲間を作って人生を実り多きものにする(その⑧)

「仲間」は、人生を実り多きものにしてくれる、福の神のような存在です。

ときに、あなたの運を高め、ときに、あなたの孤独を癒し、ときに、あなたの窮地を助けてくれます。

あなたの長所も短所も受け入れて、いっしょに時間をすごしてくれます。

この記事では、すてきな「仲間」を見つけ、友情をはぐくむための、楽しい知恵を作家・本田健さんがご紹介します。

●本記事は『ゆほびかGOLD』vol.22の記事を再編集したものです。

⑧立場の違う仲間との友情は人生に深みをもたらす

あなたには、年の離れた仲間や、異性の仲間はいますか?

ほんとうの友情は、年齢や肩書き、収入などとは関係のないところでこそ育ちます。そして、立場の違う仲間との友情は、人生に新たな視点と深みをもたらしてくれます。意識して、いろいろな世代や立場の仲間を増やしてみましょう。

ここでは、さまざまな年代の仲間や異性の仲間とどうつきあえばいいについて、お話ししていきます。


①「同年代の仲間」…嫉妬や競争に注意

つきあいがいちばん深くなりやすいのは、同年代の仲間です。同年代だからこそ、起こりやすい問題があるので、気をつけてください。その問題とは、「嫉妬」と「競争」です。

同年代の仲間とは、年齢という条件は同じなので、無意識のうちに競争心が生まれます。

ですから、自分より仲間のほうが早く出世したり、経済的に成功したりすると、どうしても嫉妬が生まれやすいのです。逆に、自分が嫉妬される立場になることもあります。

それをうまく回避するには、嫉妬や競争が起きやすい部分に、フォーカスを当てないことです。つまり、収入や仕事上のポストなどの話題は一切避けるのです。代わりに、共通の趣味や関心事の話題で盛り上がりましょう。 

また、折に触れて相手をほめたり、やってもらったことに感謝したりすると、関係がスムーズになります。

ちょっとハードルは高いかもしれませんが、相手の活動や仕事を応援することも、トラブルを回避する助けになるでしょう。

②「年下の仲間」…相手から学ぶ姿勢を持つ

年下の仲間とつきあうときにたいせつなのは、「上からものを言わない」ということです。
若い友人とつきあうと、「若者は、こんなふうに考えるのか」「今、こんなものが流行っているのか」など、新たな発見があります。また、彼らを見て、忘れかけていた情熱や青春時代を思い出し、新鮮な気持ちになるものです。

年下だからこそ、丁寧に話を聞くのです。「何を学べるのだろう」と思って話を聞くと、とても感謝され、器の大きな人だと思われるでしょう。

また、ときには相手にアドバイスを求めてみるのもいいでしょう。

アドバイスをもらったら感謝を伝えます。「若いのに、すごくしっかりしているね」と言うと、相手も悪い気はしないはずです。若い仲間からは、おおいに、いい刺激を受けてください。

③「年上の仲間」…経験に敬意を払う

年上の仲間とは、どんなに仲よくなっても、礼儀を失さないことがポイントです。人生経験に敬意を払い、礼をつくしましょう。

すると、相手も豊富な経験から、さまざまなアドバイスをくれます。
「お若いですね」「○○さんは、話しやすいです」などと伝えると、喜んで人生の知恵を分かち合ってくれるでしょう。

私は以前、おおぜいの60代、70代の先輩たちに、人生についてインタビューしました。そのとき、「もっとたくさん、子どもとの時間を作ればよかった」と、何度も聞いたことがきっかけで、30代前半に育児セミリタイヤを決意して、家族と豊かな時間を過ごすことができました。

年上の仲間たちの言葉は、ときに人生を変える力があります。彼らとの関係は、きっと人生の糧となるはずです。

④「異性の仲間」…適切な距離感を意識する

さて、異性の仲間との関係で気をつけなければならないのは、恋愛感情と友情を混同しないことです。

年齢が近ければなおさら、友情が恋愛関係に変わる可能性があることを意識しておきましょう。恋愛に進みたいときも、単に仲間としてつきあいたいときも、自分できちんとかじ取りができるように、相手との距離感を常に意識しましょう。

(次回⑨に続きます)