厳しい修行の中で「3つの大切なこと」に気づいた

気持ちが落ち着かず、イライラしたり、不安になったり、心が乱れたり……そんな時間は、生きていれば誰でもあるものです。そんな心に少しでも穏やかさを取り戻し、幸せに生きるためにはどうしたらいいのでしょうか――
慈眼寺住職の塩沼亮潤(しおぬまりょうじゅん)大阿闍梨(だいあじゃり)は【ごめんなさい、ありがとう歩き】をお勧めされています。
この【ごめんなさい、ありがとう歩き】は、心に平穏をもたらし、毎日を幸せに生きられるようになる歩き方で、大阿闍梨が行った厳しい修行、「大峯千日回峰行」(おおみねせんにちかいほうぎょう)から考え出されました。
大峯千日回峰行とは、1000年以上も前から行われてきた修行です。奈良県吉野山の金峯山寺蔵王堂(きんぶせんじざおうどう)から大峯山(おおみねさん)と呼ばれる山上ヶ岳(さんじょうがだけ)までの往復48kmを1日16時間かけて歩くのを、1000日間続ける伝統的修行で、大阿闍梨は1991年にこれを満行しました。
その修行で山道を歩きながら、大阿闍梨は大きな気づきを得ました。それは「人生において大切なことは、感謝・反省・敬意の3つである」ということでした。
この気づきを得て、感謝・反省・敬意をいつも心に留めておけるようになって以来、大阿闍梨はイライラや不安に捕らわれることがなくなり、「いつも心の針がプラスのほうを向いている」ようになったそうです。
簡単な習慣で、毎日が幸せだと実感できるようになる
この修行を一般の人が行うことは、なかなか難しいでしょう。しかし、塩沼大阿闍梨の【ごめんなさい、ありがとう歩き】を行えば、心の針をプラスに戻すコントロール力が身につきます。
心の針がプラスになる、すなわち毎日が幸せだと実感できるようになると、周りに振り回されることがなくなり、どんどん運もよくなります。
以下のとおり、【ごめんなさい、ありがとう歩き】のやり方は簡単です。
【1】
正しい姿勢と深い呼吸で、少し速歩で歩く
【2】
歩きながら、これまでの人生を振り返る。「ごめんなさい」と繰り返し心の中で唱え、反省することに集中する
【3】
じゅうぶんに【2】を行ったら、次は、感謝したいことを思いつく限り挙げていく。「ありがとう」と繰り返し心の中で唱え、感謝することに集中する
※毎日続けることが大事。朝の通勤時はごめんなさい、夜の帰宅時はありがとう、のようにわけてもよい
思い立ったらすぐに試せる手軽な習慣ですが、効果的なやり方をもっと詳しく知りたいかたは、大好評発売中の『ゆほびか』2021年7月号の「歩く」大特集の誌面をご覧くださいね。