耳には全身のツボが集中しており、耳をさわるだけで全身にアプローチできます。しかも、耳は脳に近いため、刺激が脳に伝わりやすく、即効性があります。すぐに両手が届き、セルフケアしやすいのも、耳のメリットです。
そこで私は、一般のかたも手軽に安全にできる耳マッサージの方法を考案しました。耳にある全身のツボに働きかけると同時に、耳の周囲にあるリンパ節を刺激してリンパの流れをよくすることで、より効果が高まります。
耳は健康のバロメーター。肩こりや腰痛など体の痛みだけでなく、ストレスや自律神経など精神的な不調も、耳に現れます。耳マッサージを日頃のケアに取り入れることで、不調をいち早く察知し、悪化を防いでいただければと思います。
Index
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⑤症状別「耳マッサージ」不眠
⑥症状別「耳マッサージ」高血圧
⑦症状別「耳マッサージ」認知症予防
デスクワークの合間に行うと効果的
肩こり・首こりは、眼精疲労からきている場合もあれば、パソコン操作による腕の疲れや、睡眠中の歯ぎしりや食いしばりが原因のこともあります。
肩や首に負担がかかる無理な姿勢を続けたり、無意識のうちに肩や首を緊張させていたりする人が多いので、ここでは肩と首の耳ツボ刺激を中心とした耳マッサージの方法を紹介します。
首こりのツボは、耳の真ん中を縦に通る硬い出っ張りの「対耳輪」に、肩こりのツボは、対耳輪の外側に沿うようにあるくぼみ「耳舟」にあります。両耳を同時に、これらのツボを指で強めにもんで刺激します。
最近はスマホやパソコンの影響で、首や肩のこりに悩む人が増えています。肩こり・首こりの改善には、日頃から正しい姿勢や適度な運動、じゅうぶんな睡眠を心がけることもたいせつですが、耳マッサージもお試しください。デスクワークの合間などに行うとよいでしょう。
症状別「耳マッサージ」肩こり・首こり
首に対応するツボは、「対耳輪」(耳の真ん中を上下に通る硬い出っ張りの部分)にあります。対耳輪は、体の中心部分に相当します。下から、首・背中・腰・足のツボが並びます。
肩に対応するツボは、「耳舟」(対耳輪の外側に沿うようにあるくぼみの部分)にあります。耳舟は、下から、鎖骨・肩・ひじ・手の指先まで、腕の部分のツボが集まるゾーンです。
耳たぶの上の出っ張りのすぐ上隣りが首のツボ、その外側の縦に続くくぼみに肩のツボがある。その部分を親指と人さし指でつまみ、イタ気持ちよく感じる力加減でもみほぐす。そして肩のツボの上端から耳たぶのほうに人さし指の腹でキューッとすり下ろす。
写真のように逆手にして、親指の腹でキューッとすり上げてもいい。やりやすい方向で行ってかまわない。要は首と肩のツボの部分を、もんでからキューッと伸ばして柔らかくすること。