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べストセラー精神科医が指南!60歳・70歳から人生が楽しくなる7つの習慣その⑥「恋愛を楽しみ続ける」

ときめきも欲望も最高の脳刺激で若返りの妙薬

若返りホルモンもじゃんじゃん出る

脳の中で最も早く老化が現れるのは、思考や判断、気分のコントロールをつかさどる前頭葉という部分です。前頭葉の老化は、早い人で40代から始まります。前頭葉が萎縮し、機能が低下すると、意欲や創造性が衰えたり、感情をうまくコントロールできなくなったり、うつ病のリスクが増したりします。こうした「感情の老化」は、認知症よりもはるかに早くから、誰にでも現れます。

前頭葉は、マンネリやルーティーン的なことでは刺激されず、想定外のことが起こると活発に働きます。恋愛は、計算通りにいかないもの。脳にとって最高の刺激となります。

加えて、恋愛のときめきは、さまざまな神経伝達物質やホルモンの分泌を促します。恋愛時には、エンドルフィン、ドーパミン、オキシトシンといった脳内ホルモンが分泌されますが、これらは幸福感、快感、愛情、安らぎといった感情を喚起します。

恋愛は性ホルモンの分泌も促します。女性ホルモンが増えると、女性は肌ツヤがよくなり、骨粗鬆症(※)の進行が抑えられます。男性ホルモンが増えると、男性は意欲が高まり、筋肉が増加し、女性は社交性が高まり、活発になります。気分も見た目も若々しく元気になるのです。

※骨強度(骨の強さ)が低下して、骨折しやすい状態になること。

一般に、年を取ると、若い頃ほどファッションや美容に気を遣わなくなりますが、恋愛をすると、変わります。相手からよく見られたいという思いから、おしゃれをしよう、きれいになりたいという意欲が湧いてきます。魅力的な人になるために、内面的にも、自分磨きに精を出すでしょう。

まさに、恋愛は若返りの妙薬。

老いを遠ざけたい、心身ともに若々しく元気でいたいと思うなら、恋愛に対しても生涯現役でいたほうがいいのです。「もう年だから……」「今さら恋愛なんて恥ずかしい」なんて言わず、じゃんじゃん恋愛を楽しみましょう。

ポルノや風俗、おっかけでもいい

恋愛は、どんなかたちでも構いません。ドラマやアニメなど「二次元」の存在にときめいてもいいし、好きなスターのおっかけでもいい。よく行くお店の素敵な店員を好きになり、顔を見て言葉を交わすだけでも幸せ、というのもいいでしょう。

プラトニックな恋愛や妄想でも若返り効果は十分ありますが、肉体関係を伴うほうが、やはり効果は絶大です。性欲は人間にとって非常に重要な本能の一つであり、生命力の源ですから、否定したり抑えつけたりする必要はありません。ポルノや風俗など、性欲を満たす手段はいろいろありますから、恥ずかしがらずに活用すればいいと思います。

子育てが終われば、後は自分の人生です。不道徳かもしれませんが、もう恋愛感情が失せてしまった夫婦は、生活のパートナーとして結婚生活を続ける代わりに、浮気を許し合ったほうが、楽しく老年期を過ごせるのではないでしょうか。

この記事は『ゆほびか』2022年11月号に掲載されています。

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