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【脳を掃除する食事③】認知症は”脳の糖尿病”。腸内環境を整えて脳のゴミをとる食事法を名医が指南!

アルツハイマーを引き起こす4つのメカニズム

脳の糖尿病は、次の4つのメカニズムでアルツハイマーを引き起こすと考えられています。

余った糖が脳のゴミになる

アルツハイマーの主な発症原因と考えられている物質が、前述の「アミロイドβ」です。脳の活動で生じる「ゴミ」で、これがたまることによって、神経細胞は破壊され、脳が萎縮していきます。

脳の糖尿病になると、脳内では糖が余った状態となりますが、脳では糖をためておくことができません。すると、脳は糖を無毒化しようとして、何らかの反応を起こします。その一つが、アミロイドβではないか? と、考えます。

アミロイドβの排泄が滞る

アミロイドβは誰の脳でも、日常的に発生しています。それを洗い流しているのが「インスリン分解酵素」という、不要なインスリンを処理する物質になります。

インスリン分解酵素は、実は、アミロイドβを排泄する役割も担っているのです。

ところが脳の糖尿病になると、大量のインスリンが分泌されるため、インスリン分解酵素はその処理に追われ、アミロイドβまで手が回りません。その結果、アミロイドβがたまっていきます。

脳神経細胞が傷つく

グルコース・トランスポーターの機能が衰えると、血糖値が急降下したとき、対処ができなくなります。脳神経細胞はエネルギー源が断たれて栄養不足となり、大きなダメージを受けます。

脳がやせ細る

糖尿病が進行すると、食べても食べても体がどんどんやせていきます。これはインスリンの働きが低下することで、ブドウ糖をエネルギーとして利用できなくなり、細胞が糖を利用できない代わりに筋肉や脂肪を分解してしまうからです。

同じことが脳でも起こっている可能性があります。

脳は最終手段として、神経細胞を構成するアミノ酸をエネルギー源として利用します。その結果、脳がやせ細っていくのではないかと考えられます。

と、ここまでお話ししましたが、脳のゴミを掃除するためには、「脳の糖尿病」以外の要因も関わってきます。

次項では、「第二の脳」と呼ばれる、「腸」の状態と脳の深い関係について詳しく説明します。

(次回④に続きます)