当時、最先端の学者だった空海の教え。それは、「財運を招くカギは、自分の脳と体である」というもの。この現代にも通用する財運観に学ぶ「空海の財布術」の真髄をお届けします。
稼ぐ力の低い人は腹が冷えている
社会として成長期を終え、成熟期に入った日本においては、お金に関する安定指向が蔓延しています。
しかし、運の専門家として私がおつきあいしているかたの中には、この時代においても、個人で億単位のお金を悠々と動かすなど、真の富裕層と呼べるかたが多くいます。
そして私は、これまで、そうしたかたたちが、どのようにして稼ぐ力と強力な財運を身につけているのかを、つぶさに見て来ました。
彼らは、なんらかの形で、「空海の財運術」を実践しており、そういう人のもとには、必ずお金が集まってくるのです。
私が長年、さまざまな人たちを鑑定してきて気がついたのは、稼ぐ力の低い人は「腰腹力」が弱まっているということです。彼らは、腰に力が入っておらず、腹(胃や腸)が冷えているのです。
腰は、まさに稼ぐ力の源泉です。腰を傷めたことによって、どんどん財運が落ちていく人を、私はたくさん見てきました。
また、稼ぐ力は、おなかのへそと胃の間あたりにある、第3チャクラ(※)と関連します。
※インドのヨガの考え方では、人体の下部から頭頂にかけて7つのさまざまな生命エネルギーが出入りするポイントがあり、それぞれを第1〜第7チャクラと呼びます。
これは、自信や潜在能力を司るチャクラであり、仕事力の向上に大きな役割を持っていますが、腹が冷えると、この第3チャクラの働きが低下してしまいます。
さらに、腹が冷えて腰に力が入っていない人は、猫背になる傾向があります。私は、猫背でお金持ちの人に会ったことがありません。裕福な人は歳をとっても腰が曲がらず、シャンとしているものです。
腰に力を入れ、背すじを伸ばし、肛門を閉めてシャンとした姿勢を保つことで、財運はおのずと高まってきます。
体が温かければ財布も温かくなる
稼ぐ力の向上に、もう1つ大事なのは、脳と心の感性を磨くこと。そのために、リラックスすることです。
お金は、体の外側にあるものです。一方、精神や心は、体の内側にあります。この、お金と精神をつなぐものが、感性、感じる力です。心がリラックスしていないと、感性は弱まります。
基本的に、体の外側にあるものは緊張を生みます。お金が儲かることも緊張を生みます。このとき、体の内側が緊張していると、外側と内側がうまく融合できないのです。極性がプラスどうしだと、反発するのと同じです。
ですから、お金を稼げるようになるには、リラックスして、感じる力を高めなければなりません。
脳の感じる力を高める1つの方法は、家や部屋を片づけ、環境を快適に整えることです。
そして、実はこの感じる力も、腹と関係します。腹が温まっていると、心にゆとりができて、情報をキャッチする守備範囲が広がります。つまり、感じる力が高まるのです。
心身のゆとりの鍵を握っているのは、自律神経です。自律神経には、副交感神経と交感神経の2つがあり、このバランスによって生体が維持されています。
交感神経優位の状態では、緊張が続き、心身は硬くなります。副交感神経の働きが優位になると、心身がゆるみ、ゆとりができます。これによって、感じる力が高まります。つまり、体(特に腹)が温かければ、財布も温かくなるわけです。
(次回に続きます)