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【松永修岳】【空海の財布術】ビジネスの天才だった空海に学ぶ!富と幸せを手に入れる密教の知恵④

当時、最先端の学者だった空海の教え。それは、「財運を招くカギは、自分の脳と体である」というもの。この現代にも通用する財運観に学ぶ「空海の財布術」の真髄をお届けします。

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空海が持ち帰った密教は自己実現のための脳科学

 弘法大師・空海が日本にもたらした密教は、単なる宗教とは異なります。人間が持って生まれた可能性を最大限に引き出し、幸福な人生を生きることを可能にする哲学であり、技術体系です。私はこれを伝統的な「真言密教」と区別して「空海密教」と呼んでいます。

 つまり、人が生まれながらに背負っている宿命を書き換え、未来を変えるための方法なのです。言い替えれば、空海密教は自己実現のための脳科学であるとも言えます。

 空海はその著書『即身成仏義』の中で、「三密加持すれば速疾に顕わる」と述べています。

 意味は、「手に印を結び、口にマントラ(真言)を唱え、心に仏を思い描いて行に精進(三密加持)すれば、宇宙・大自然の力が感応し、人間の内側から神秘的な力が放たれ、その効験が速やかに現れる(速疾に顕わる)」ということです。

 すなわち、三密加持に努めることで、潜在能力を高めたり、さまざまな願望を実現したりできるのです。

 ここでいう「仏」とは、宇宙に存在する目には見えない力、自然法則の代名詞です。

 仏には、それぞれ対応する自然法則があります。例えば、「毘沙門天」とは「運氣」や「財運」「勝利運」を司る自然法則であり、その力と共鳴することで運氣向上、財運増大の力を得ることができます。

 戦国時代の名将、上杉謙信は毘沙門天を信仰し、「毘」の旗印のもと、印を結び、マントラを唱えました。自然法則と一体化することで、上杉謙信のように、とてつもない運氣と勝利運を得られるのです。

財布や自分がいる空間に金運アップの情報を転写する

 特に「ドラゴンタイム」と言って、朝7時〜9時の間は、よい氣を運ぶドラゴンが活動している時間帯ですから、その時間帯にと手に印を結び、口にマントラを唱え、心に仏をイメージすると効果的です。

 自分が使っている財布にマントラを聴かせることで、財布がお金を引き寄せる力を高めることもできます。

 ただし、前述したとおり、財布も休ませることがたいせつですから、聴かせ終わったあとは金庫にしまうなどして、財布を放置しないようにしましょう。

 さらに、財布だけではなく、財布を保管する空間である家、もしくはお金を稼ぐ空間であるオフィスに対してマントラを聴かせることで、トータルに金運を高めていくことができます。

 オフィスや自宅の空間は、そこにいた人の想念エネルギーや氣など、さまざまな情報を記憶しています。

 もし、あなたやあなたの会社が財に恵まれていないなら、「儲かっていない」という情報が空間に染み付いています。

マントラによって、自宅やオフィスの空間に運氣向上、金運アップの情報を記録できます。

三密加持の実践によって、究極の財布である自分の心身と脳に力が放たれる。そしてそれが、手持ちの財布や空間へと波及していく。

これが「空海の財布術」の示す境地へと近づき、財運を押し上げていくための秘法なのです。

■財運を上げる仏とマントラ

毘沙門天(びしゃもんてん)

●運氣向上、勝利運アップを司る仏
●マントラ:「オン ベイシラ マンダヤ ソワカ

●印の結び方:印を結ぶときは、基本的に右手の指が左手の上(手前)に来るように結びます。小指と薬指を絡め、中指を立てて指の先端を左右合わせ、人さし指をカギ状に開き、左親指の下に右親指が来るように交差して組みます。

弁財天(べんざいてん)

●金運アップを司る仏
●マントラ:「オン ソラソバ テイエイ ソワカ

●印の結び方:左の手のひらを上に向けておへその前あたりに置き、右手は、人さし指と親指で輪を作り、左手のひらの上に持ってきます。そして、マントラを唱えながら、右の手のひらを左の手のひらの上で小さく右回り(上から見て右回り)に回します。


宝生如来(ほうしょうにょらい)

●財宝運アップ、福徳円満を司る仏
●マントラ:「オン アラタンノウ サンバンバ タラク

●印の結び方:お祈りをするときのように手を組み(右親指が手前)、左右の中指を立てて先端を合わせ、中指を少し曲げて、中指で宝珠の形を作ります。


(おわり)

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